きういノート

一打粉砕に怒喝の心力を込め、万物を叩き割る剛剣の刃を生み出さん

2017年 良かったアニメを振り返る

  • 初めに

 2017年は今まで以上にアニメを見た年だった。振り返ってみると1年を通して見た本数は現行の作品だけで40本を越えていたし、色んな物を見ることで自分の感性がアップデートされた感覚もあり、作品の比較を行い、それを通じてどこが面白くて、どこがつまらなかったか考えるのもとても楽しかった。

と、言った訳で今年見た作品のなかでも特に印象に残った作品についてここに感想を記しておこうと思う。勿論、記事の内容については物語の核心に触れていくので、そこはご了承願おう。

 

 

 

 

 夏クールに放送されていた、ボールルームに次ぐどちゃクソ面白かった作品。可愛いキャラクターデザインに反して、本編の内容はとてもビターなものだった。1話から主人公であるアンジェは躊躇なく人を殺す。第一印象としてはそんな姿がとてもカッコよく見えた、しかし作品をよく見ると、そんな血も涙もないように見えた彼女が実はとても優しい女の子であることが分かったのが良かった。

 

この作品は放送順序と劇中の時系列がバラバラで、それによって雰囲気の重い話と軽い話を交えて話が進んでいくのが新鮮で、ワクワクした。そして、個人的には視聴者にある程度の読解を強いてきたようにも感じた、それに対し真正面から受けて立って作品を読み解こうと何度も見返す行為が、パズルのピースを見つけて組み上げていくような楽しさを感じさせた。

 

物語の主軸にはアンジェとプリンセスの二人が据えられていて、アンジェはプリンセスという立場を押し付けてしまったこと、プリンセスは女王になりたいって夢をアンジェから奪ってしまったことに対して、互いに罪悪感を感じている関係性はとても面白く、そしてそれは美しくもあった。その関係が徐々に明かされていく度に、それまでの話の細かな描写の意味に気付けるって構成も大変面白かった。

 

 そして、この作品に一気に引き込まれたのは6話、初めて見た時の衝撃は未だに忘れられない。気持ちよさそうに酒に酔うドロシー、楽しそうに歌うベアトとバーの客を描写しながら、ラストはドロシーの父親の棺が収められるシーンで終わる。その明るくも、どこか切なさを感じさせる歌が鎮魂歌になっているのも相当ヤバかったが、ドロシーはこのまま父親の死を知らずして、このバーで何時間も待ち続けるんだろうな...ということを考えるとめちゃくちゃ切なくなってしまった。機械狂いである父の存在を忌み嫌っている筈のベアトが、ドロシーと彼女の父親の仲を心配してあげる姿は余りにも健気で胸を打ったし、そんな年下のベアトにスパイらしからぬ、人間らしい弱音を吐く最年長のドロシーって構図もとても良かった。

 

この作品の特に好きなところは『友情』の描かれ方だ。スパイという嘘で塗り固められていて、""か"グレー"しか存在しない世界で、彼女たちのチームが育んできた関係は互いに素を見せ合える真っ白な関係だったのが優しくてとても好きだ。最終話、散り散りになった白鳩のメンバーが、スパイとして命令されたからではなく、一人の人間として、友達として再び集まったのがとても良かった。ロンドンの壁は崩れなかったが、アンジェの周りに素を晒せない弱さを"心の中にあった壁"と称して、それを壊したのは『友情』を作品の中核として考えると、とても綺麗な締め方だったように感じた。

 

 EDも素晴らしく、英語で歌われたしっとりした曲で、その歌詞は『もし、自分が今と違う人生を歩んでいたら何をしているのだろう?』って内容を歌っている。暗い過去を抱えていたり、血なま臭い世界で生きている白鳩のメンバーがこの歌を歌うのは、めちゃくちゃ辛くて、余りに切ない。この、胸がキリキリと痛む感覚が味わえることがプリンセス・プリンシパルの面白さの本質かもしれない。1話1話を思い返してみると、『切なさでぶん殴られる』、本当にそんなアニメだったように思える。

 素晴らしい作品だった、この一言に尽きる。

 

 

 夏と秋の半年間放送されていた作品。特に夏クールはぶっちぎりの力強さで駆け抜けていた。プリプリとこの作品(あとナイツ&マジック)を擁していた日曜夜の22:30〜24:00の時間帯のアニメはどれも半端無しに面白く、TLのオタク達をテレビに釘付けにしていたことは未だ記憶に新しい。

 

 『競技ダンス』を題材に扱ったアニメだが、競技ダンスなど微塵も知らなかった自分でもめちゃくちゃ楽しめた。主人公は富士田多々良という名前の中学生、物語はこの多々良がダンスに出会う所から始まる。ダンスの華やかさや迫力を知らない多々良と、同じくダンスについて全く知識の無い視聴者を重ねることで、1話を見た後に『よく分からないけど、ダンスってすげぇ!』という感想をこちらに抱かせてくる、それは視聴体験として完璧で、鮮烈な1話だった。

 

そんな強烈な1話から休む間もなく、漫画原作の強みを生かした勢いに任せて前に前に話を進めていくテンポの良さ、またダンスシーンの力強さでどんどん僕を魅了していった。

 

特にダンスシーンだ、このアニメのダンスは凄い。凄さの正体を一言で表すと『静と動の使い分け』だったように思う。ダイナミックに動くシーンもあれば、次のカットでは、動かない。キャラクター達が踊っている姿を、最高の瞬間を、フレームに切り取ってこちらに一枚の静止画として突き付けてくる。そこから来るパワーはとんでもなかった。アイカツから始まり、最近だとラブライブ等、CGダンスアニメーションをそれなりに長く見てきた僕にとって、このダンスの魅せ方は驚くべきものだった。

 

同時にダンスの演出にも気を引くものがあった。恐ろしく『非現実的』なのだ。ある時はダンスホールに花が舞い散ったり、またある時はダンスホール全体が海のように、うねる。ダンサーの内面は非現実的な現象としてテレビ画面に映し出される、これがめちゃくちゃ面白い。

 

OPの出来栄えは凄いの一言に尽きる。UNISONの軽快な曲とダンスを意識した歌詞は音楽としても最高だし、特にOP映像は他を寄せ付けなかった。1クール目のOPで競技ダンスの華やかさや艶やかさ、ボーイ・ミーツ・ガール、と言った明るい要素を詰め込んだかと思えば、2クール目のOPでは土砂降りの中ダンスの練習をすると言った泥臭い練習シーンを描き、競技ダンスの華やかさの裏にあった、ダンサーの努力・情熱・葛藤を描いていたのが死ぬほど好きだ。

 

対してEDはと言えば、1クール目のEDは30分の終わりとして相応しい落ち着いた曲調でありながら、本編の内容とリンクしているのが最高だった。特に9話のEDは多々良がどんどん色褪せていく演出と共に真子ちゃんの華が開いていき、『パートナーの姿しか見えない。』と審査員に言わせた本編の内容、ダンスを受けて、真子が一人で踊る映像をEDでぶつけて来たのは間違いなく最強の映像だった。2クール目のEDは、多々良とちーちゃんのリード&フォローを精神世界にある扉に見立てた魅せ方と、ED映像とのリンクが強くてこれもまた良かった。多々良を逆にリードするちーちゃんのことを、扉を蹴飛ばして無理矢理こじ開けることで表現してたのがめっちゃ強くてお気に入りだ。

 

f:id:kiui_4:20171223175720j:image

青春を、熱く踊れ。そんなキャッチコピーから生み出された物語は冴えなくて、何よりも『存在感』を欲していた男子中学生がダンスや、ダンスを通じて人と出会い、自分を変えていこうとする青春の物語だった。

その要である、"ダンス映像"と"人間ドラマ"は時に僕を熱狂させ、時には僕を感動の渦に呑み込んだ。

ボールルーム最高ー!!!!!!

 毎回このアニメを見た後はこの言葉を口にしてしまう。そんなとんでもない熱量の篭った、珠玉の全24話でした。

この作品はもっと認知されてほしいと言うのが個人的な願いだ、この記事を読んでいるそこの貴方に是非オススメしたい。

 

 

秋クールのダークホース的な存在だったURAHARA、この作品は扱ってるテーマが他作品に比べてダントツで面白かった。ズバリ、『創作と承認欲求』である。もしこのページを見ているブロガーの方には特にオススメしたい作品だ。

 

序盤で特徴的な絵柄を使って作ったポップな雰囲気が一気に不気味さに変わる7話がアニメ体験として僕に与えた衝撃はとてつもなく大きく、その話で明らかになった『承認欲求』というテーマを頭に入れてもう一度物語をなぞる行為は作品に対しての理解が深まり、めちゃくちゃ楽しかった。

 

自分たちで作り出したURAHARAが、"人は心の奥底で常に誰かから評価されることを望んでいる。"って内面の裏返しであったり、"承認欲求を満たす為に人であることを捨てる"ってことを非常に生々しく描いた映像の力強さ、もとい不気味さには本当に見入ってしまった。

 

劇中の問題を解決する際も『遠い有象無象の他人の評価より、身近な友達の褒め言葉を大切にする。』という生々しい回答をぶつけてくる。仲良し三人組でずっと一緒に居ることと、創作を通して人から評価される喜びを結びつけており、僕はそこからある種の歪んだ友情のようなものを感じた、凄いこと言ってるけど怖いね。

 

ただ、そういう重いテーマとは裏腹に(URAHARAだけに)作品自体はポップで明るく、可愛いものとなっていたのもまた良かった。

妄想や想像の世界にずっといた事を悲観せず、"嘘だらけの世界に居たけど、その世界で自分たちが感じてきた感情だけは本物だ。"と言った明るくて前向きなメッセージもこちらに投げかけてくる。それはアニメという創作物・虚構の物語が好きな自分のことを、どこか肯定してくれているようにも感じた。

 

自分が秋クールに見ていた作品の中で、苦さと甘さがバランス良く配合された素晴らしい作品でした。

 

 

 こっちに書きました。

ラブライブ!サンシャイン!! 2nd Season 総括感想 - きういノート

 

 

  • 最後に

上に挙げたアニメは1クールで綺麗に纏まっていたと感じた作品について書いたが、1話単品として面白かったアニメの回についてもどこかで話したいな~と思う。多分Twitterで唐突に話し始めるので、どうか暖かい目で見守ってほしい。

 

では最後に一言、、、

 

アニメ見るの面白すぎワロタァ!!!

 

以上!!!!!!!