ギャン・バギャム・ソルドン

一打粉砕に怒喝の心力を込め、万物を叩き割る剛剣の刃を生み出さん

園田海未ちゃんの誕生日に寄せて。

ラブライブに於ける誕生日という概念は極めて特殊だ。そもそも、止まらない時間の中で刹那の輝きを描いたアニメと永遠に進むことのない時間の中でキャラクターを愛でる行為を主としたスクフェス等のゲームの関係性は正に水と油ではないか。僕はいつの間にか、流れゆく時間と決して動くことのない時計の針との間で身動きが取れなくなっていた。

つい最近まで、僕はラブライブのキャラクターの誕生日が好きではなかった、いや寧ろ嫌いだったのかもしれない。彼女たちは歳を重ねることが出来ない。10年経っても20年経っても、きっと何年経っても、園田海未は永遠に17歳を迎えることしか出来ないのだろう。僕にはこの事実が余りに悲しく思えて仕方が無かった。限りある時間の中を全力で生きたμ'sやAqoursのキャラクターはラブライブ及びその地続きであるサンシャインの世界の中で僕と同じように歳を重ねて、1人の女性として幸せに暮らしていると、僕は今もそう考えている。

だから、誕生日と言いながらも全く容姿の変わっていないキャラクターの姿を見て、心のどこかで自分の考えを否定されたような気分になっていたのだろう。割り切るしか無いんだと、頭の片隅では分かっていたのに。

ただ今では、誕生日について前向きに考えることが多くなった。ラブライブが好きなフォロワーとTwitterで繋がった影響が大きいんだと思う。人がそのキャラの為に『好き』を形にする姿を目の当たりにするのは、とても気持ちの良いものだ。

 

 そういう訳で僕も海未ちゃんを描いてみた。

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いつぶりだろう、絵を描くのがこんなに楽しかったのは。お世辞にも上手いとは言えないかもしれないが、この自分で書いた一本一本の曲線の集合体を、僕はとても愛おしく思える。

 

 普段は中々絵を描くことをしない僕やキャラに対する愛情を胸の中に閉じ込めてしまう人が、その気持ちを外に向けて表現・発信する為の1つの機会として生誕祭はこの上ない催しなのではないだろうか。

と、言うのが今の僕の見解であり、今素直に生誕祭を楽しめている理由である。

 

 ラブライブに於ける誕生日に対しての確固たる考えとスッキリした気持ちを持った今なら言えるかもしれない。

 

 

園田海未ちゃん、誕生日おめでとう。』って