ギャン・バギャム・ソルドン

一打粉砕に怒喝の心力を込め、万物を叩き割る剛剣の刃を生み出さん

虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の魅力とその変遷について

虹ヶ咲2ndライブまでに自分がどう好きだったのかを、その歴史と共に書き残しておく。

 

・活動初期

虹ヶ咲が結成されてからスクスタがリリースされるまでの間、虹ヶ咲の活動は主にラジオ、生放送、動画への出演が主体だった。その中でも一際目を引いたのが、Youtubeで展開されていた動画企画だ。過去の記事でも何回か言及しているが、私はこの動画企画がとても好きだった。

カットや字幕を駆使して、面白さをコンパクトに纏めた動画には、ラブライブが主に用いる生放送という媒体には作れない楽しさが詰まっていた。動画の内容は主にゲーム実況だったが、その実況対象は携帯用アプリゲームから、据え置き機、ボードゲーム、独自に開発したゲーム(シャンシャンゲーム等)など多岐に渡り、見ていて飽きなかった。彼女たちが遊んでいたゲームを自分たちも遊べることは、数ある魅力の中の一つであると共に、彼女たちに親近感を抱く一因にもなっていた。

動画への出演を通して仲良くなっていくメンバーを見るのも楽しみだった。ゲームでバチバチにぶつかり合う光景も、和気藹々と盛り上がる光景も、なくてはならないものだった。スクフェス分室の動画の最終回の挨拶で、前田佳織里さんが不意に泣き出してしまうシーンは、私が虹ヶ咲を追ってきた中でも一二を争うくらい歴史的な瞬間だった。

Youtubeの動画はスクスタの宣伝が主な目的であった為、スクスタがリリースされた今、動画を作ることに大きな利点は見い出せないが、それでも私は虹ヶ咲のメンバーがバラエティ等の企画でバチバチにやり合う姿を今でも見たいと思っている。ただその反面、才能溢れる彼女たちを、この動画企画という小さなステージに閉じ込めておくことの勿体なさも同時に感じていた。

 

・マッチングフェス~現在

Youtubeでの動画企画が終了してから、虹ヶ咲の活動は大きく変わっていった。画面の中で可愛く喋る声優さん達は、次第にステージを作り上げる一人の役者として売り出され始めた。マッチングフェスや1stライブが行われた2019年がその過渡期だったように思う。虹ヶ咲の展開はライブや生放送を主体とした、従来のラブライブのやり方を踏襲するようになったが、虹ヶ咲の魅力そのものは、μ'sやAqoursとは違う、独自のものへと昇華していった。

虹ヶ咲の見せるステージの最大の特徴と言えば、やはりそれは『ソロ』でのステージングだろう。これこそが虹ヶ咲のステージを、虹ヶ咲たらしめている。どこまでもキャラクターに寄り添った曲、詩、演出等のギミックは、個々のキャラが持つ世界を十二分に表現してくれる。私は最初、『ソロ』であることの意味や魅力をこう捉えてしかいなかったが、いざ蓋を開けてみると、ソロの魅力はもっと別のところにもあった。

ソロでありグループでもある。ライバルであり仲間でもある。私にとって虹ヶ咲の魅力の大部分を占めるのは、こんな概念だ。9人でステージに立つことでは感じ得ない、ソロであるが故の緊張感やプレッシャーは、彼女たち一人一人の前に大きな壁として立ちはだかるが、虹ヶ咲の9人はこの壁を互いに手を取り合って越えようとする。誰かが折れそうになったら、誰かが励ます。誰かの頑張りが、誰かの刺激にもなる。こうして9人で支え合う彼女たちの姿に私は何度もやられてきた。

それでも結局は、ステージの上で一人になってしまう。だが、ある人は舞台袖から仲間のステージの成功を祈っていたり、またある人はファンと同じように仲間のステージを楽しんでいたりする。ソロだからこそ、ステージの外で、私達の見えない場所で強く繋がっている。この「見えない繋がり」こそが、ソロでステージに立つことの、ひいては虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の魅力であると私は思うのだった。

 

以上。虹ヶ咲2ndライブがとても良いライブになるよう祈りながら、今日は眠りにつくとする。