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一打粉砕に怒喝の心力を込め、万物を叩き割る剛剣の刃を生み出さん

やっぱOPがあると安心するよね ~虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2話のインプレッション~

kiui-4.hatenablog.jp

 

TVアニメ『虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』の第2話を鑑賞しました。とても面白かったです。1話はアニメのシーンと自分の中の虹ヶ咲の思い出と照らし合わせながら見ていた節があり、だからこそ良いと感じた部分が多かったのですが、2話は純粋にアニメとして見ていて楽しかったです。

2話の感想に入る前に、ちょっと1話を振り返りながら、このアニメのリアリティライン*1について話そうと思います。虹ヶ咲のアニメは、特に無印やサンシャインに比べて、リアリティラインが高く設定されているように感じます。先週も書いたように、キャラクターの感情を表現する為のオーバーなリアクションや演出が少ないのは、リアルさを感じる理由の一つですが、理由として最も大きいのは、虹ヶ咲のアニメのライブシーンが、明らかに虚構の映像であると視聴者が分かる部分にあると思います。

過去作を引き合いに出して1話の話をすると、無印とサンシャイン共に1話のライブシーンは制服を身に付けて、歌い出した地点からから地続きの場所で踊ります*2。作曲もしていない、ダンスの練習もしていない3人がこの時点でライブをできる訳無いのですが、そのライブシーンは限りなく本編の映像の延長線上にあります。明らかに非現実的なシーンではあるものの、現実と非現実の間に明確な境界線を引きません。それが、無印とサンシャインのリアリティラインの低さの所以だと考えます。

一方で1話の歩夢のライブでは、花びらが舞うと共に画面は明るくなり、衣装も変わります。花びらが舞うシーンで明確に現実から非現実に移り代わります。非現実的なシーンはあるものの、線引きが明確なので、虹ヶ咲のリアリティラインは過去作と比べて高いところにあると見て取れます。時にリアリティラインが極端に低くなる作品が好きなのは、私が無印とサンシャインのアニメを崇拝/信仰している為ですが、独自の路線を突っ走る虹ヶ咲も、それはそれで悪くないです。

さて、1話の話をし過ぎました。2話の話をしましょう。まずは何はともあれ、OPがめちゃくちゃ良いです…。虹ヶ咲は『ソロ』とよく強調して話されがちですが、私にとって虹ヶ咲は『ソロでありグループでもある』ことが魅力の根幹です*3。各々が1人で走り出し始める時の大きな助走だった『TOKIMEKI Runners』、初めて9人が同じ衣装を纏ってあなたへの感謝を歌った『Love U my friends』。9人がソロで活動しているからこその、ステージ上で9人集まる瞬間の爆発力は何にも代え難く、やはり私にとって9人の曲は無くてはならないものです。今回の『虹色Passions!』も例に漏れず、私の中で、また虹ヶ咲の中でも大切になっていくだろうと思います。

OP映像その物にも見応えがあり、特にサビのダンスは何度も見返しているのですが、OPの中で虹ヶ咲のメンバー同士の繋がりをある程度描いていたのが、かなり好きなポイントです。しずかすは神です。私自身、虹ヶ咲のメンバーの仲の良さを非常に気に入っている為、1話では9人の物憂げな表情が多かったり、話が歩夢と侑の間だけで完結していた事に不安を覚えましたが、その不安は払拭された感覚があります。9人がOPで笑顔で歌っているだけで、私はとても安心した気持ちでこのアニメを見れます。

さてさて、2話の全体的な話をすると、特に映像面で1話よりかなり楽しい30分でした。かすみんに歩夢ちゃんが振り回される事で、歩夢ちゃんが生き生きとして、可愛さが前面に出てきたのが本当に良かったです。1カット内での動きも多く、テンポ感も1話に比べたらだいぶ早くなっていると感じました。特に活動場所を探しに色んな場所を回るシーンでは、ゲートボールをして笑いを誘いつつ、ポンポン場面転換していくのがかなり気持ち良かったです。

つい先程、アニメ虹ヶ咲の持つリアルさについて語ってしまいましたが、2話はフィクション感のある動きや演出が随所で見られました。ベンチで悩んでるかすみの隣に急に侑が現れたり、2m程ありそうな壁を素手で登ったり、ラブライブっぽい演出で言ったら、『ぁ…歩夢だぴょん…』のシーンで急に劇伴が無くなるところ、歩夢が1人で自己紹介の練習をしているシーンで、歩夢が前屈みになるのと同時に果林が画面に映り込むところ等、外連味も感じられとても楽しかったです。今回の絵コンテを切っているのは河原龍太さんで、サンシャイン!!で演出助手をしていた経歴のある方です。そのせいですかね。

本編は凄く良かったのですが、ライブシーンは割と本編から切り離されているような印象を受けました。相変わらずMVのセンスは光ってますが、かすみんが自分の中の可愛いを他人に押し付けてしまった事に気付いたこと、それぞれの1番を叶えられる場所を探していくこと、これらのストーリーと曲の間にもうワンクッション何かがあって欲しいと思ったのは、やはり自分が無印とサンシャインを崇拝しているからですかね。視聴感としては初期のアイカツに近いものを感じます*4。ともあれ、ライブシーン含めて2話全体としてはとても面白かったので、この調子で進んでくれる分にはとても楽しめそうだと思います。

まだまだ語りたいのは山々ですが、今日はこの辺で筆を置こうと思います。9人が笑顔で笑い合える日を楽しみにしつつ、この先も見守って行けたらと思います。ではまた来週。(まぁ書くかは分かりませんが…)

 

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*1:物語がどの程度の現実感/非現実感に基づいて作られているかの尺度

*2:無印では校門で歌い出し、学校前の公道へ。サンシャインでは、教室で歌い出し、中庭へ。

*3:https://kiui-4.hatenablog.jp/entry/2020/09/08/215826

*4:本編は凄く面白いけど、その内容とノルマのライブシーンが切り離されている回が多いので。