この夏の自由研究です。曲には調性とそれに対する一般的な印象があると言われていますが、現代のアニソンに対してその印象がどの程度当てはまるのかを調べてみます。基本的には1サビのキーをその楽曲のキーとして記録します。転調に気付いた場合はキーの移り変わりを記録しています。特に記載がない場合は2番と1番は同じ転調をしています。たぶん8割くらいは当たっているはず…。以下が調査結果です。
・Cメジャー
一般的な印象:明るい、素朴、濁りがない
所感:パブリックイメージの通りです。黒鍵を使わない分エロさが無いので、キーとしての人気は意外とないのかもしれません。サピユミがCメジャーの楽曲なの解釈一致で嬉しい。
・C♯メジャー
・Dメジャー
一般的な印象:神聖
所感:イメージの通り神聖な楽曲が揃ってます。キーとしての人気は低いものの、しっかりと楽曲に合う雰囲気を提供してくれているなと感じます。
・D♯メジャー
・Eメジャー
一般的な印象:川がせせらいだり朝日が差し込んでくるような自然
所感:概ねイメージ通りかな…? Eメジャーでしか出せない絶妙な塩梅のエモーショナルさがあると信じたい。
・Fメジャー
一般的な印象:平和、優しい
所感:これも概ねイメージ通り。大冒険をよろしく、ぼなぺてぃーと♡S を見るに、元気な曲を作るのにもかなり適してるんじゃないかなと思う。
・F♯メジャー
・Gメジャー
一般的な印象:元気、活発
所感:大本命Gメジャースケール。元気な曲がある一方で、エモい曲も多数並んでいて、アニソンのGメジャーはエモーショナルな名曲を生み出すスケールなんだと感じます。メロディは白鍵の「ソ」~「レ」の間で殆どが構成されていますが、その響きにどこか切なさが宿る不思議なスケールです。特に「シ」がエロい。シューベルトも「エロ過ぎ~」って歌ってました。
・G♯メジャー
・Aメジャー
一般的な印象:明るい、情熱、煌びやか
所感:概ねイメージ通りです。明るい曲は他のスケールでも表現できる一方で、この煌びやかさはAメジャーでしか出せない雰囲気なのかなと思いました。
・A♯メジャー
・Bメジャー
一般的な印象:都会、硬い感じ
所感:意外と印象通りかもしれないです。他のキーにはない独特のテクスチャがある気がします。
・総括
まず全体を俯瞰してみると、Gメジャーが人気の中心にあって、その前後E〜Aに程よくキーが散ってる印象です。逆にB, C, D はかなり珍しいです。自分の聞く曲は殆どが女性ボーカルなので、音域との相性もあるのかな。男性ボーカルの曲ではまた違う傾向が見られるかもしれません。
100曲も耳コピをすると流石に少しは得意になってきます。前までは歌声のコピーしか出来なかったけど、徐々に伴奏、特にリードギターやリードのシンセ、ストリングスやブラス等の上物は音程が聞き取れるようになってきて意外と進歩してるのかもしれないです。ただコードをコピーするのにはまだまだ練習が必要な気がします。5分も掛からずにメロディをコピーできる曲もあれば、特に田淵智也・田中秀和の楽曲はえげつない転調をしてて捉えるのにかなり苦労しました。正直合ってる自信が無いぜ。部分転調みたいな話かもしれませんが、転調前に少しだけ他の調を経由する動きがあって、その時はもうスケールの概念が壊れていて混乱します。なにを食べたらこんなメロディが出てくるんだ。…ラーメンか。僕もラーメン食べよ。
こう俯瞰してみると約半数の曲には転調があり、特に珍しい技法という印象はないです。自分は裏切られる感が好きなので、落ちサビに上に転調する曲や、ラスサビが1サビの半音上になる転調が好きです。また落ちサビで転調しない曲はボーカルの抑揚などの表現が際立つ感じがあり、新しい気付きがありました。調べていく中で転調に気付いた時は裏取りを兼ねてTwitterで「(任意の曲名) 転調」で調べたりしたんですけど、信憑性が怪しいツイートもたまに紛れてるから気を付けた方が良いです。キーがどうなったか、何度上下したかも書いといて!一番信じられるのは自分の耳…と言いたいけど、一番信じられないのも自分の耳だったりしますからね。以上!