毎年恒例の企画に今年も参加します。集計は今年もaninadoさんが行ってくれるようです。感謝!
■「話数単位で選ぶ、2025年TVアニメ10選」ルール
・2025年1月1日~12月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。
・1作品につき上限1話。
・順位は付けない。
・集計対象は2025年中に公開されたものと致しますので、集計を希望される方は年内での公開をお願いします。
話数単位で選ぶ、2025年TVアニメ10選
- 1. 甘神さんちの縁結び 第17話『送り火と神様との契り』
- 2. 妃教育から逃げたい私 Episode 6
- 3. クラスの大嫌いな女子と結婚することになった。 第7話『指輪』
- 4. ハニーレモンソーダ sparkle11『想い、弾けて』
- 5. アン・シャーリー 第14話『本物の王子様が、本物のお姫様に会いに来るのに、遅すぎることはありませんわ』
- 6. その着せ替え人形は恋をする 第16話『あたしの体の事、全部知ってるんだ』
- 7. 鬼人幻燈抄 第十七話『剣に至る』
- 8. うたごえはミルフィーユ 第4話『予感がしたから』
- 9. 渡くんの××が崩壊寸前 第14話『直くん2号』
- 10. 青のオーケストラSeason2 第11話『プレゼント』
以下、選評です。
1. 甘神さんちの縁結び 第17話『送り火と神様との契り』
脚本:蒼樹靖子、絵コンテ:わたなべひろし/ボブ白旗、演出:渡辺正彦



ドライブ制作。神社を舞台とした日常系ラブコメ作品。巫女さん萌え萌えハーレムアニメでありつつ、神様や祈ることに対する目線がしっかりとしているアニメでもあるのが嬉しいです。甘神神社で過ごした日々が、瓜生くんの考え方や捉え方を少しずつ変えていったことが描かれます。亡くなった人もここにいる…という考えを非科学的な態度として切り捨てることは簡単です。ですが、やっぱりそれじゃ寂しいと思うんですよね。ここにいることにして、想いをめぐらせて、思い出して…その方が血が通っていて温かい。そういう温かさに溢れたアニメでした。
2. 妃教育から逃げたい私 Episode 6
脚本:はつたすみ、絵コンテ:田頭しのぶ、演出:土田駿



EMTスクエアード制作。なろう原作の王族ラブコメディ。秘密のデートには出かけた方がいいけど、間接キスしたストローをデートの記念に持って帰るのはやめておいた方がいいです。レティの天真爛漫さとかわいさと、クラーク王子の変態ぶりが妙に心地よかったです。脇を固めるキャラクターはみんなひとくせもふたくせもあるけど性根は優しくて、このアニメはずっと賑やかで楽しくて…。いつの間にかこのドタバタ感が癖になってるんですよね。頼れる友達がいて、尽くしてくれる侍女がいて、賑やかな面々に囲まれた日常はとても満たされていて、幸せだなと思うわけです。
3. クラスの大嫌いな女子と結婚することになった。 第7話『指輪』
脚本:髙橋龍也、絵コンテ:大嶋博之、演出:竹澤清貴



Studio五組とAXsiZの共同制作。やっぱり2025年もラブコメでしたね〜!朱音の感情や態度がコロコロと変わっていくジェットコースターのようなアニメです。分かりやすくツンデレですが、なくした指輪を必死に探してくれる健気な一面も持っているのが朱音の良いところです。人が自分にしてくれたこと、自分のためにお金や時間を使ってくれたことに対する感謝とリスペクトがある。こんなの好きになっちゃうだろ…。才人の優しさも朱音の指輪を大切に思う気持ちも、祖父母から押し付けられた結婚という想像のできない、時代錯誤な設定のなかにあると一際きれいで、嘘がないものに映ります。フィクションであるアニメが「本物」という言葉を使って何かを本物にしようとする瞬間がなんとなく好きなんですよね。
4. ハニーレモンソーダ sparkle11『想い、弾けて』



J.C.STAFF制作。少女漫画が原作の学園恋愛アニメです。2025年で一番のアニメを挙げろと言われたら、私は迷うことなくこの作品の名前を挙げます。そのくらい強く残った。突飛で頭の中に残る演出、緩急があってリズミカルに移り変わっていく画面に、力の抜きどころと入れどころがハッキリした映像。画面から目が離せなくなるほど良いアニメーションでありながら、リッチな印象はさほど受けない。私はそういうアニメを愛したいんです。顔はデフォルメで描いていいし、時が止まってもいい。地面に文字が書いてあってもいいし、画面を分割してもいい。アニメという媒体の自由さを再確認させてくれる傑作。大好きです。
5. アン・シャーリー 第14話『本物の王子様が、本物のお姫様に会いに来るのに、遅すぎることはありませんわ』
脚本:平見瞠、絵コンテ:中島深、演出:杉山正樹



アンサー・スタジオ制作。赤毛のアンを原作としてリメイクしたアニメ作品。25年前に愛した男が他の女と作った子供を連れて故郷に帰ってくる物語…と説明すると語弊があるかもしれませんが、大体そういう話です。長い時を経てようやく結ばれたふたりの結婚を世界は祝福します。その一方で、ポールの心の中にはただ一人の本物のお母さんがいて、今でもずっと大切に想っているという事実が、このお話をただの素敵でロマンティックなお話にさせません。「(亡くなった)母さんのような目をしている」という子供のまっすぐで裏表のない言葉が、かえってその残酷さを浮き彫りにしているようで胸に刺さります。切ない…。
6. その着せ替え人形は恋をする 第16話『あたしの体の事、全部知ってるんだ』
脚本: 篠原啓輔、絵コンテ: 黒沢守、演出: 佐久間貴史



CloverWorks制作。コスプレを題材にしたラブコメディ作品です。男装や女装について扱うアニメなだけあって、人の仕草や立ち居振る舞いの表現に細やかさがあって好きですね〜。この作品のヒロインは五条くんなんですよ。クラスメイトに服を頼むと任せられた彼の活き活きとした表情が可愛すぎるし、その後の海夢を追いかけるシーンにもこだわりが見てとれます。オラオラとせずにむしろ丁寧で、でも確かに男子高校生の内側から溢れ出る活力がほんの数秒の走るアニメーションに宿っています。繊細だけど、どこかエネルギッシュで…、ほんと良い映像です。着せ恋の2期はこういうアニメーションの細やかさがあって、とても見応えのあるアニメでした。
7. 鬼人幻燈抄 第十七話『剣に至る』
脚本:小森さじ、絵コンテ:村田和也、演出:佐藤覇月



横浜アニメーションラボ制作。江戸から平成までを貫く和風ファンタジー。鬼として生きる中で余分なものを手放せなくなっている甚夜と、剣以外のものを捨てて生きてきた貴一との不思議な出会いが描かれます。守りたいものが出来て濁った甚夜の剣は、余分なものを限りなく削ぎ落として洗練された貴一の剣にわずかに届かない。シンプルで分かりやすい話なだけに引き込まれるものがあります。…と語ってしまいましたが、本当に言いたいことは、さっきまで真剣な問答と殺し合いをしていたふたりが次のシーンでいきなりコンビニの店長と客をしてたら当然面白いだろ!ということです。江戸から平成へ、時代のうねりの中で剣を手放さざるを得なかった貴一がこうして余分なものを楽しみながら生きている。それは嬉しいような、少し寂しいような。真剣だけど、どこかシュールで笑ってしまうふたりのやり取りが光る名エピソードでした。
8. うたごえはミルフィーユ 第4話『予感がしたから』
脚本:山中拓也、絵コンテ:洪憲杓、演出: 謝立恒/羅竣天



寿門堂制作。アカペラを題材にした珍しいアニメです。主人公であるウタがとても良いキャラクターなんですよね。ネガティブだけどウジウジはしなくて、変に行動力があって、優しくて…。声の低いクマちゃんは確かにアカペラでは重宝される存在ではあります。ですが、そうとは伝えず、ただただ友達だから、自分が今の自分を少しだけ好きになれたように、クマちゃんもそうなれる予感がするからという理由でアカペラに勧誘するところにウタが根っからの優しい女の子であるところが見えて好きです。台詞回しも素敵だなと感じました。「ネガティブにも流派がある」ってなんだか良いセリフじゃないですか? どの台詞もキャラクターの奥底から湧き出たと思わせる強さと温かさがあって、言葉で物語を紡いでいくんだという気概を感じるアニメでした。2025年夏のダークホース。
9. 渡くんの××が崩壊寸前 第14話『直くん2号』
脚本:髙橋龍也、絵コンテ:西田正義、演出:中村良



Staple Entertainment制作。やっぱりアニメはラブコメですよね〜!渡くんが紗月の実家にお邪魔する話です。紗月のヒロインとしての魅力がとても良く出ていたエピソードだと思います。萌えはあって当たり前。ふと目を離した隙にどこかへ行ってしまいそうな危うさと、未来に希望が持てない少女の表情に滲む儚さは他のヒロインには出せません。この、今にも消えてしまいそうな少女の弱々しさには神秘性があるとさえ思うんですよね。家族の話をするラブコメが好きです。そこにはたぶん人と人が恋に落ちたあと、ゆくゆくは家族になるという目線が含まれているから。少し先の未来を向いている気がするから。作品全体を通して、そこに自覚的な描きぶりが好ましかったです。
10. 青のオーケストラSeason2 第11話『プレゼント』
脚本:柿原優子、絵コンテ:西澤晋、演出:かまどん



日本アニメーション制作。オーケストラ部を舞台にした学園ドラマです。中学からの付き合いであるふたりの関係性を描くエピソードには、他の話にはない特別感がある気がします。お互いを異性として意識しているものの、これ以上は踏み込めない男女特有のそわそわした雰囲気が終始漂っていて、笑顔が止まりません。もう付き合っちゃえって。ずっと曲の解釈の話をしていたコンクール編とは打って変わって、誰かのためにプレゼントとして演奏を届ける話だったのが印象的でした。律子の家族の事情について直接的には語らず、ただふたりの演奏を通じて母親の視点から律子と過ごした日々を思い返す。素敵で、かけがえのない時間でした。
総評
今年はプライベートがまぁまぁ忙しかったので相対的にアニメに使った時間は下がった気がします。来年はもう少し、特にラブコメと異世界系以外のアニメも見たいです。振り返ってみると今年は特にラブコメでしか感動できない人みたいな選出になりました。たぶん来年もそうなると思います。ラブコメで感動していきましょう。
良いお年を。















































