ギャン・バギャム・ソルドン

一打粉砕に怒喝の心力を込め、万物を叩き割る剛剣の刃を生み出さん

アイドルが終わる日、tipToe.ラストワンマンを見た日。

6年前のあの日も、季節に似つかわしくなく蒸し暑かったし、フォロワーはベロベロに酔っ払っていた。

tipToe.のラストワンマンライブを見た。tipToe.の現場に足繁く通っていた訳ではない。ただ、「さくら草の咲く頃に」や「シンガーソングトラベラー」などのギターサウンドが好きな曲は普段からよく聞いていた。ライブハウスでしか彼女たちを見たことがなかったから、ホールで見る彼女たちは何だか新鮮だった。

最後だなと感じつつも、最高に楽しかった。なんて良い日なんだろう。アイドルの解散とは、なんと美しいのだろう。素晴らしかったこの瞬間も、時が経つにつれて忘れていくし、楽曲とだって少しづつ、少しづつ疎遠になっていく。そうやって、tipToe.は思い出になるんだ。仲の良かった友達といつの間にか会わなくなるように。おれはよく知っているんだ。

X21が解散してからそろそろ6年経つ。ラストライブが楽しかったことも、曲も、新橋の路上で飲んだことも、おれはまだ忘れていない。たぶん、今日のことも忘れないだろう。「ホワイトピース」も「夢日和」も「星降る夜、君とダンスを」も。tipToe.を形作っている曲って、こういう曲だったのかもしれない。

良い夜だ。アイドルの終わりを見届けた後、その余韻に浸りながら歩く。月が出ている。湿った風が頬を撫でる。少し暑い。そんな7月21日。