ギャン・バギャム・ソルドン

一打粉砕に怒喝の心力を込め、万物を叩き割る剛剣の刃を生み出さん

2019年冬アニメの所感

どうも、最近は電車通勤にも慣れてきたきうきうです。このままだと一生アウトプットしなさそうなので、冬アニメについて少し書きます。

 

・私に天使が舞い降りた!

1話から最終話までずっと面白かったアニメ。最高。登場キャラみんな好きだけど、姫坂乃愛ちゃんが頭一つ抜けて好き。自信家であり、嘘で褒められる事が嫌いという部分で性格が自分と似ていて好きになったこともあるが、表情がコロコロ変わったり、度々落ち込んだり怒ったり、感情の起伏が豊かなところも大好きだった。あとは眉毛の太さや口の形も好き。

作品に抱いた印象としては、とにかく全話を通して可愛かった。目からハイライトが消えたり、所々で線の少ない簡単な絵になったり、1枚絵で急にタッチが変わるの全て、彼女たちの可愛さを際立たせる為の要素として成り立っていた。特に、2話に関しては姫坂乃愛ちゃんの可愛さをあらゆる角度から、これでもかと魅せてきた屈指の話だと個人的には思う。

原作はコミック百合姫に連載のある作品ということで、恋愛感情を絡めたキャラクター解釈も出来たが、自分はそうは見なかった。松本からみゃー姉に向けられている、邪悪で危うさを伴った「好き」の感情に対して、乃愛からひなたに、はなからみゃー姉に向けられている感情は「純粋無垢」そのもので、自分の性癖という曇らせた眼鏡を通して「わたてん」の物語を見たくない気持があった。

ベスト話数を選ぼうとすると、2話と12話で迷う。2話は先述の通り、姫坂乃愛というキャラの魅力に一点特化した話だ。他方で12話は、文化祭で行われた劇の話が主だ。僕はこの劇中劇が大好きだ。小学校の体育館で行われてる劇は、アニメの力を得て、本物の「天使の世界」とも言える場所に舞台を移す。現実とか非現実とかの次元でなく、全てを飛び越えた、最早「アニメ」としか言えないような演出は何度見ても感動する。後は何より、はな役の指出毬亜さんの歌う挿入歌がとても良い。どこまでも澄んだ空と豊かな緑を持った天界の世界と、ちゅんるんの甘くも透き通った歌声が噛み合っていて最高のアニメーションになっている。指出毬亜さん…好きです…。

この作品には虹ヶ咲から、指出毬亜さんと鬼頭明里さんの2人が出ている。やはり、好きな声優が面白いと思える作品に出演してくれる事は嬉しい。アニメだけじゃなくラジオも聞いたし、ニコ生も面白かった。沢山楽しませてもらった作品でした。

 

かぐや様は告らせたい

最初の頃は、如何にして相手の上に立つかを競う心理戦をするアニメかと思ったが、どちらかと言うと恋愛描写がアニメの主軸で、「相手に好きだと悟られたくない」という気持ち同士がぶつかる心理戦は、恋愛感情を際立たせる為のものだったと思う。と言うか、こう見始めてからどんどん好きになっていくアニメをだった。

「他人にこう思われたい、こう思わせたい」って気持ちはとても人間らしいし、そう言った気持を通してキャラクターの内面を見ていくうちに、どんどんキャラに対する可愛さや親しみが生まれていった。藤原書記も好きだけど、僕はかぐや様が好きです。

ベスト話数を選ぶなら3話一択。とにかく締め方が美しい。綺麗すぎて泣く。少しだけ嬉しそうにママチャリの後ろに腰をかけるかぐや様、動き出す自転車、青い空、風に揺れる髪の毛、ピアノによる劇伴。全部がめちゃくちゃ噛み合ってるんす…。

そこに至るまでの話も良い。「歩いて学校に行く」という、人によっては何気無い日常的な風景が、箱入りのかぐや様にとっては、特別で非日常的な1ページとして描かれているのが好きすぎる。このアニメは、1話2話と生徒会室を舞台に話をしてきたが、生徒会室以外の場所が描かれたのは、この話が初めてだ。「かぐや様は告らせたい」という作品の世界が生徒会室を飛び出して、自分の中で広がっていく感覚と、歩いて登校することで、かぐや様が目にする世界が広がっていく感覚がリンクしていたのがとても良かった。

じわじわと胸に染み渡っていくようなアニメでした。

 

・えんどろ~!

自分の中では、2019年冬アニメは上に挙げた2本と「えんどろ~!」の3強だった。どれも甲乙付け難いが、こと「えんどろ~!」の内包する思想については特に好きだった。これについては後述する。

日常系ファンタジーアニメの俗称の通り、ゆるゆるとしていて、基本的に明るく話は進んでいく。更にキャラクターはえっち。もうこの時点で大好き。だが、マオちゃん先生というキャラがゆるゆるな世界観に適度な切なさや悲しさを与えてくれるので、物語には締まりや緩急があり、毎週楽しく見られた。

特に面白い話が8話の「私のユーシャ様~!」だ。5話のサブタイトル「私の勇者様~!」が、ローナ姫の認識が変わったことで、8話では「私のユーシャ様~!」に変わるのは余りにも良い。8話に於けるユーシャの「お姫様だからとか、勇者だからとか、そんなの関係ない。ローナちゃんは私たちの大切な友達だから、だから助けるんだ。」という台詞には、作品の思想が顕著に表れている。えんどろ~!は宿命や立場、過去の伝承などのフィルターを排して、「その人を素直にその人として見る」ことを大切にしている作品だ。僕は、所謂ゆるふわ日常系アニメの中にある、真面目で優しさに溢れたメッセージが大好きなのだ。

また、これに付随して「人に勝手な物語を重ねて見る」ことの邪険さも描かれている。アイドルを見ている僕としては、この話を他人事には見れなかった。何故なら僕は、ステージの上に立つ人間に物語を重ねて見てしまうからだ。人間の感情や行動に、自分なりに脚色を加えて、物語として消費することは珍しくない。時としてそれは楽しいが、気持ち悪くもある。僕のアイドルの見方に対するアンチテーゼとして、恐らく「えんどろ~!」は胸に残っていくのだろう。

楽しさと面白さが沢山詰め込まれていて、且つ伝えたい主張が明瞭な纏まりのある作品でした。2019年冬アニメのMVP!

 

・まとめ

いや~、2019冬も豊作だった(毎クール言ってる)。上記以外で結構好きだったアニメは、ガーリーエアフォース、5等分の花嫁、ドメスティックな彼女盾の勇者の成り上がり、の4本かな。あと、個人的には「エガオノダイカ」がかなり解釈に困るアニメだったので、それが面白かったです。上にある3作品の感想を捻り出して満足しちゃったので、これ以上に細かい話は多分書きません。という訳で、1番見られてほしいアニメはエガオノダイカという事で。では最後に2019年春アニメの感触を書いて終わりにします。

 

最高:スッスッス、ひとりぼっちの○○生活、賢者の孫、鬼滅の刃盾の勇者の成り上がり(2クール目)

かなり面白い:さらざんまい、八月のシンデレラナイン、世話やきキツネの仙狐さん、みだらな青ちゃんは勉強ができない、ぼくたちは勉強ができない

中々面白い:消滅都市、ノブナガ先生の幼な妻、川柳少女この世の果てで恋を唄う少女

 

という感じてす。2019春アニメも楽しんでいきたいね。