- 初めに
ライブが終わった後に襲われるもの凄い満足感と余韻、終わった後にはそれだけが残っていて、ライブの詳細は意外と覚えていない。でも、僕はそれに浸っている時間が1番好き。ライブ中に感じた瞬間的で衝撃的な面白さや感動は確かにあった。なぜ覚えていないんだろう…?それは、次々とAqoursから繰り出させるバフォーマンスに僕の記憶がどんどん上書きされていくからだ。最終的に記憶として残るのは特に衝撃を受けたステージしか残っていない。
まぁ、そんな言い訳は置いといて、自分の覚えている範囲内でツアー全体を通しての感想をここに記していく。2期を前に気持ちに整理を付けたり、フォロワーの感想を読むに当たって自分の中にある言葉が薄れないようにと思った次第だ。
それでは少しの間だけお付き合い願いたい。
- OPムービー
とにかく凄かった、毎回感極まって泣いてたのを覚えている。走り出した汽車は止まらなかった、赤信号も、駅もすっ飛ばしてまるで暴走列車のようにステージに突っ込んでくる""輝きに当てられて走り出した者はもう誰にも止められない""そんなラブライブ!サンシャイン!!13話から僕が受け取ったメッセージがそのまま映像に込められてた、何もかもが最高だった。
汽車がステージに突っ込むと同時にとてつもない破裂音が鳴り響いた。僕の脳を揺さぶった、衝撃の余りにあの瞬間だけは今でも鮮明に覚えてる。僕の涙腺もあの衝撃と音と共に破裂していた、前が見えなかった。
直前の衝撃的な破裂音とは裏腹に、この曲のイントロは静かに綺麗な細い音で始まった、まるで暗闇の中を手探りで進むように。でも開始から4小節後、色んな楽器のサウンドが、重厚な音楽が耳を襲った。これが生か…!と思った。
『レールはどこまで繋がるかまだまだ分からないね』Aqoursの9人が手を広げて横一列に並ぶフォーメーション、ああいう景色を見ると僕はレールを表現する為につい隣の見知らぬオタク達と肩を組みたくなる、多分俺だけかな。あの規模じゃ難しいけど、でもAqoursの現場も皆が皆を受け入れ合える、そんな暖かい現場になってほしいと思った。
落ちサビから、ステージが果南のイメージカラーであるライトグリーンに染まって、ラスサビでは虹色の光がこっちに向かって迫ってきた、視覚的な衝撃だった。すげぇ…って多分声に出てたと思う。
- Pops heartで踊るんだもん!
『夢のような瞬間が ここにあるよ』『楽しい日はあっという間に終わるってことを 今はまだ言わないでいて』
原曲で好きな歌詞をこうしてキャストの口から聞けた事が嬉しかった、この楽しい時間はあっという間に終わってしまうから、だからこそ一瞬一瞬を大切に楽しもう!ってAqoursからそんな確かなメッセージを受け取った。
あの瞬間からPARTYが始まった、Aqoursの9人が本当に楽しそうに踊ってて、あの笑顔はこの曲に込められた思いがあったからこそだなと感じた。
- スリリング・ワンウェイ
『私達、輝きたーーーーーーい!!!』
この言葉に衝撃を受けた、ライブが始まってからずっとAqoursが燦然と輝きながらステージに立っている姿を目の当たりにしていたから、""あなた達はこれ以上の輝きを求めるのか""と驚いたし、Aqours達はどこまで真っ直ぐ突き進んで行くんだろう…と思った。
サビのフリが好きだ、手を前に出して横に薙ぎ払っていく振り付け。まるで自分たちの前に立ちはだかる壁や障害をバッタバッタとなぎ倒しながら前に進んでいくような力強さを感じた。ここ好き過ぎていつも振りコピしちゃう。
- G線上のシンデレラ
取り敢えず衣装が綺麗過ぎて""うおぉ…"" って声が出た。
明るい曲ではあるけど""残された時間を全力で輝こう!""ってテーマを童話のシンデレラに重ねているこの曲を3年生が歌ってるって事実に胸がいつも苦しくなる。
『ずっと踊ろう? ずっと踊ろう!』
このフレーズはズルい。"僕たちは一つの光"を知ってる僕にとってこの言葉は余りにも鋭利に突き刺さる。
『涙は要らない このまま踊ろう』
彼女達は残された僅かな時間を何をして過ごしたかと言ったら、ひたすらに踊っていた。ここに僕はG線上を重ねてしまう。
更に、この曲が学年曲から実質的に9人の曲になったのも相まって、ここの結び付きが個人的に大きくなってしまって、また一つこの曲が今まで以上に好きになった。
- GALAXY HidE and SeeK
ステージ演出が抜群に良かった。センターステージに1人で佇む小宮有紗、30000人の視線があの一点に注がれる中、彼女はどんな気持ちで歌唱していたのだろう…と考えると少し怖くなる。
『寂しかったずっと』『迷路では1人』
本当にそんな気持ちで歌っていたのではないだろうか、そこに諏訪ななかと高槻かなこがサビで駆け付けた、あの瞬間感動したと同時にとても安堵したのを覚えている。良かった…と素直に思った。
- 青空 Jumping Heart
アニメで見たあの世界が目の前に広がっていた、それだけで充分だった。この感覚は何度味わっても色褪せないし、とても心地よいものだ。
身体が勝手に動き出す、アニメのOPで見ていた振り付けがいつの間にか身体に染み付いていた、とにかく楽しかった。
まさかこの曲が繰り出されるとは全く想像していなかった。僕は1stの時にLVで参加していたから、この曲を生で見れる機会はもう一生無いのかもしれないとまで思っていた。
MIRAI TICKETのフォーメーションは全員が外側を向いていて、それはAqoursの外にどんどん広がっていく輝きを表現した最高の形だという事は13話の感想でも触れたが、生で見るとアニメだけでは感じ取れないような事まで見えた気がした。全員が外を向いているという事は9人が一箇所に集まって居るのにも関わらず、それぞれお互いの姿を確認出来ないのだ。恐らく独りで踊ってるような感覚に陥るのではないだろうか。自分だったらこんなに怖いことはない、振り付けを間違えてしまうかもしれない...という不安に押し潰されそうになる。でも彼女達は自信満々に踊っていた、お互いに背中を預け合って。『すげぇ…。』って思った、凄すぎるよAqours。
『みんなー!一緒に輝こうー!』
恐らくこの瞬間が3ヶ月のライブを通して1番感動した瞬間だったように思う。アニメ13話が好きで、ずっとラブライブ!サンシャイン!!って作品に向き合い続けて、まさかラブライブ!ってコンテンツをアニメ本意で考えてきた自分がこんな形でライブという空間で報われるとは思ってもみなかった。でも、涙がボロボロ零れてきて、前が見えなくて、周りのオタク達は伊波さんの問いかけに呼応して楽しそうにしてるのに、自分はその場に立ってるのが精一杯で、この瞬間程自分の涙脆さを呪った瞬間はない。悔しかったけど、今振り返るとあの瞬間こんな感情になった居たオタクなんて自分くらいだろうなと思うし、""自分の物語""紡げてるのかなと思う。
アニメではラスト、千歌が1人で花道を突っ走りステージから降りていく。この終わり方が僕は非常に好きだ。 でもライブではと言えば、花道を突っ走る伊波杏樹の後ろに他の8人が追随した。""これが現実がアニメを超える瞬間か…!""って思った。ただの劇中再現では無い、新しいMIRAI TICKETが目の前にあった。
僕はこの言葉をとても挑発的に捉えてしまう。オタク構文に書き換えると『僕たちの心は輝いてるけど、君は?』と言ったところだ、こう見るとますます挑発的に見える。負けたくないと思った。だからこそ、この瞬間『Yes!!』と答えるために、3ヶ月間あらゆる手を尽くしてきた。こうして何かを始めたい…!と思いブログを始めた。最高の気持ちで『Yes!!』と胸に手を当てて呟いた、俺は今この瞬間の為に生きてるって実感が物凄くあった。
上ではあんな事を言っているが、僕はこの曲が死ぬ程好きだ。Aqoursが自分自身の事を『ちっぽけな自分』と称しているのには僕自身を重ねてしまうし、『Ah! はじめよう』には背中を押されたし、前向きな歌詞は生きる元気をくれるし、『さぁ、おいで!』にはこんな普通な自分でもAqoursの輪の中に入れる気がして涙ぐんでしまうし、『君は何度も立ち上がれるかい?』には幾度となく救われてきた。生で聞けて嬉しくない訳がない、感無量だった。
- アンコールムービー
力を使い果たした汽車が会場に居るみんなの力で再び動き出すってストーリー。絵も相変わらず綺麗だった、2期が怖いと言いつつも、新規の映像に出会える事は最高に嬉しかった。
『Aqoursー!』と叫ぶ時に掛かっているBGM、これが『舞い降りた奇跡』だった。舞い降りた奇跡とは、ラブライブ!サンシャイン!!1話のアバンでかかっている劇伴だ。是非今すぐBD1巻を取り出して再生してほしい、めちゃくちゃ良い曲なので。
僕は『舞い降りた奇跡』大好き芸人なので、これには泣かざるを得なかった。
ここでの使われ方が本当に上手くて、天才だと思った。『舞い降りた奇跡』は1話で千歌がμ'sを見て走り出すきっかけを与えられた時に掛かっていた曲だ。つまり、みんなの力を受け取って再び汽車が走り出すシーンで流す曲としてこの上なく相応しいのだ。涙でろくに声も出せなくて『Aqoursー!(小声)』って感じになってた。
- 太陽を追いかけろ!
『Aqours集合!番号!』
と同時にディスプレイに表示された数字と共にAqoursは隊列から飛び出して行った。僕は『10!』と叫んだ、俺だってまだ知らない明日へ飛び出したい、自分がアニメから受け取ったメッセージを考えればそれは必然だった。
誰だって最初からAqoursを全力で応援していた訳ではないと思う 。Aqoursをただ見ているだけだったり、後ろに付いてトコトコ歩いてるだけだったり。『いつの間にか 心が近付いてさ 駆け足に変われ』このフレーズはそんな人達がAqoursを好きになって共に走り出す、そこまでの軌跡を歌ってるのではないだろうか。
太陽とは唯一無二の象徴だと思った。『輝き』を"追いかけてはいけないもの"と定義したAqoursがわざわざ"追いかける"という選択肢を取っている太陽とは一体何なんだろうか?その答えは未だに自分の中で謎のままだ。
- Landing action Year!!
最後の最後にやってくれた、正直ファンミまで聞けないと思っていたし、良い意味で期待を裏切られた。
『さぁ、おいで!』と何でも受け入れてきたAqoursが今度は逆に会いに来てくれる、『私達から自発的に会いに行くぞ!!!』って言う曲のテーマや、その心意気が凄く嬉しかった。埼玉県民の僕にとっては尚更だった。
500人のライブハウスを満員に出来ないアイドルが星の数居る中で、Aqoursのキャストはとんでもない存在だ。Twitterのフォロワーは20万人居るし、会場で3万人という視線を集めていて、更にとても好意的な目を向けられている、そんな人生なんて僕にはとても想像出来ない。あのグループはそういう人達の集まりだ、自分なんかには目もくれず、タダの有象無象の1人にしかなれない、でもこの曲の最中だけはAqoursのキャストを身近に感じられたような気になった。この曲にはそんなパワーがあったように思う。
この曲を最後の最後まで取っておいた事は本当に驚いたけど、名古屋や神戸でこの曲をやった時には『次の場所はどこだろう?』の答えは埼玉になってしまう。埼玉のそれもツアーファイナルの最後でやった事で『次の場所』は2ndライブではなく3rdライブになった、もうこの時点から3rdライブのことを目に据えているAqoursが半端なくカッコよく見えた。でも、同時にありえない程に早いキャストの成長速度に置いていかれるんじゃないかと怖くもなった、もっと強くなりたい。
- 終わりに
意外と覚えてるじゃん!というツッコミは受け付けない。ライブの感想というよりは半分ほど楽曲の感想になってる事については申し訳なく思っている。でも、自分の中にある感じた事は全部乗せられたかなと思ってるし、この記事を書き上げた今、僕はとてつもない満足感に包まれている。
2ndライブに当たって関わってくれた人、自分なりの解釈や受け取った物を文字に起こして共有して下さった人、またこの記事をここまで読んで下さった皆様に、この場を借りて感謝を申し上げます、ありがとうございました。
では、この辺で失礼します。
次の場所はどこだろう…?
written by きうい