ギャン・バギャム・ソルドン

一打粉砕に怒喝の心力を込め、万物を叩き割る剛剣の刃を生み出さん

レヴュースタァライト -The Live-#2 Transition について

10月21日にLVを見に行ったレヴュースタァライト -The LIVE-#2 Transition について、書き残しておきたいと思う。

開幕、いきなり始まる第100回の聖翔祭で演じられたスタァライト。華恋や女神たちの纏う衣装から演目がスタァライトであることは一目瞭然。頭に重たいシルエットの帽子をしてなかったことから、それが第100回の聖翔祭で演じられたものである事がハッキリと分かった。いきなり、やべぇ物をぶち込んできたなと。ラストシーンだけではあったものの、アニメで演じていた演目を、こうして3次元に起こして演じ直す行為には、やはり心が踊る。というのも、僕が Aqours 1st LoveLive! で MIRAI TICKET を見た時の感覚を少しだけ思い出していたのが大きいと思うけど。衣装や舞台セット、キャストの容姿までを限りなくアニメに近付けた上で行われた、2次元の延長線上にあるそれは、まるで現実と虚構が溶け合っていくようだった。境界がどんどん曖昧になっていく感覚は、堪らなく心地いい。

他には、スタァライト九九組のキャラクターの作りが凄く好きだった。舞台#1で描かれた、9人が割と独立してて、ガツガツした強さを持った九九組。アニメで描かれた、キャラの背景、カップリングや和気藹々さを前面に押し出した九九組。この2つが混ざりあった上で生まれた絶妙なキャラ。仲間だと認め合ってはいても、仲良しごっこという感じは全く無くて、甘えた態度は許さない厳しさが残ってたり。カップリングは意識されていたけど、アニメのように強く前には出さずに、色んなキャラ同士の会話が見れたのが良かった。(特に、ひかり×純那 とか見れて良かった)

結局、僕は何が好きなんだろうなと考えると、『アニメで描かれたキャラの背景や変化を踏まえた上で、舞台の上で描写された物』なんだなと思う。自己紹介での純那の台詞が『掴んでみせます、自分星!』になってたり、真矢の台詞は『夢は見るものでなく、見せるもの。』っていうアニメで使われた言葉に変わってて、嬉しかった。あと、ななの『私はもう過去には囚われない!』って台詞も最高にカッコよかった。

でも、多分こういう魅力は舞台レヴュースタァライト#2 の持つ魅力のほんの3割くらい何じゃないかなと個人的に考えている。残りの魅力の3割は『九九組が青嵐の舞台少女との交流(戦い)を通して、因縁に決着を付けたり、更に己を高めた事』で、4割は『生で人の演技・動き・感情を目の当たりにする事』なのかなと思ってる。前者について語るのは、展開の早さと、1回の観劇で得られる情報量じゃ無理だったので『良かった~!』くらいしか言えないし、後者に至ってはLVでは絶対に体験出来ない。(あっ、でも天堂真矢が小春に切れてるのめっちゃ面白かった。)(てか、舞台の天堂真矢は感情をめちゃくちゃ表に出してくるので超好き。)なので、早い話が生で見てぇな~ってことです。

 ところで、レヴュースタァライトって、アニメと舞台が程々に独立しているんですね。雑誌から抜粋すると、

まずプロジェクトのチーム全員で作品の核となる「原案」を作り上げた上で、舞台とアニメ、それぞれのスタッフに委ねたという感じです。

- 2018年10月号のメガミマガジン レヴュースタァライトのプロデューサー 武次さんへのインタビューより抜粋 -

という感じで。でも、完全に独立してる訳じゃなくて、お互いに刺激を与え合ってるのが見て取れるのは熱いんですよ。アニメで監督をしていた古川さんが、舞台を見て『Star Divine をアニメで流したい!』と思った話は知ってる人が多いと思いますが、舞台#2 で華恋の衣装変えバンクが流れた時には、その逆転が起こったと感じました。完全に憶測ですが、舞台作家の方がアニメを見て『これを舞台で流したい!』と思った末に、ああいう演出になったなら、それはとても面白い事だなと思います。

まぁ、そんな訳ですが、僕はやっぱり二層展開に於ける現実と虚構の融和が大好きで、それをどうしても求めてしまう性癖なので、『スタァライトさん、もっとそういう事してくれていいんですよ~~~?』という意味の無い希望をここに残しておきます。スタァライト何だかんだ楽しいので、次のライブもLVがあったら行きたいな~と思ってはいますね。僕は舞台の後のライブパートしか見たことないのですが、スタァライトは舞台としての格式を凄く重んじてるような気がするし、飽くまでもステージに立つ姿は、アイドルではなく舞台少女って感じがひしひしと伝わってくる。(だからMCも無くて、何か発表の際もライブが終わった後なんだろうなって思います。)舞台少女としてライブをする事の強みだったり、また舞台の格式を大切にしているからこそある制約の中で、九九組が何を見せてくれるのか楽しみです。