ギャン・バギャム・ソルドン

一打粉砕に怒喝の心力を込め、万物を叩き割る剛剣の刃を生み出さん

3/10 最近見たライブ・ストーリー・舞台

鬼頭明里さんのライブとスクスタ24章と舞台版ゲキドルの話。

 

鬼頭明里1stLIVE「Colorful Closet」

ライブには行かなかったのですが、円盤が発売されたので買って鑑賞しました。いや~これまた良いライブでしたね。語れるようなことは特段ないのですが、取り敢えず好きな人が良い曲を良い声で歌うライブが楽しくない訳がないという原点に立ち返れたような気がします。

ダンサーやバンドメンバーに全員女性を起用していることや、円盤の特典にライブ音源のCDを付けてくるあたり、鬼頭明里さんのライブは運営さんまで含めて好きですね。(全然関係ないですが僕はライブライブのライブ物販のスタッフが全員女性なのがめっちゃ好きです) 欲を言えば2時間くらいのライブに行きたいですが、まぁ今年あるかすらも分からないので、大人しく4月のミニライブに行こうと思います。

 

・スクスタ24章

割と月に一回の楽しみと化してるスクスタのストーリー更新。各所からは非難轟々らしいですが、スクスタ2nd Seasonはかなりお気に入りですね。24章はメンバー同士の真剣勝負が見どころになっていて、特に果林vsかすみ、愛vsせつ菜の2つは思うところが沢山ありました。

電撃4コマが大好きな身としては、果林とかすみがバチバチに対抗意識を燃やしているのが堪らなく好きです。4コマではかすみの悪戯を軽くあしらう果林さんが見れましたが、そんな果林さんがかすみのことを一人のスクールアイドルとしてライバルだと認めているのが熱いんですよね。愛さんvsせつ菜は24章の核心部分で、愛さんがせつ菜との真剣勝負を通して自分にとってスクールアイドルが「負けたくないこと」だと気付く話です。愛さんの中でスクールアイドルが大きくなっていることを嬉しく思いますし、やはり「仲間でライバル」のライバル側に焦点が当たる話は面白いです。

虹ヶ咲の歴史を振り返ると特に初期は「ライバル」という関係性が押し出されていました。マンスリーランキング、ウルトラゲームス決定戦、Youtube動画企画内での勝負、1stライブのアンコール等もそうですね。24章の展開と同様に、メンバー間で明確に優劣を付けるような企画が過去多くあった訳です。そう言った歴史を踏まえると、24章の物語は非常に虹ヶ咲らしいと言うか、豊富な文脈を含んでいると思います。愛とせつ菜の勝負を通して描かれた「お互いを高め合ていける関係」は虹ヶ咲がソロであることの意味や魅力、もっと言うと虹ヶ咲というコンテンツの根幹に触れている気さえするんですよね。

来月の更新も楽しみです。

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・舞台「ゲキドル」

舞台のゲキドルを見てきました。 久々の生のエンターテイメントだったので、その迫力や非日常感には感動しましたが、全体的なシナリオには満足できないまま終わってしまいましたね。

お話としてはアニメ9話までの内容と劇中劇を上手く継ぎはぎして作られていました。アニメの良いシーンが舞台で演じられているので楽しくない訳ではないのですが、展開の大部分を既にアニメで見ているし、更にめちゃくちゃに端折っているので一本の物語を見た気分にはなりませんでしたね。舞台はアリスインにいずみが加入したところで終わるのですが、これがとても中途半端に感じました。ただでさえいずみはSMTを追い出されているので、ここをクライマックスに持ってくるなら最初からいずみの視点で物語を描くか、いずみが「これが私にとっての演劇だ」という答えを見つけるまではやってほしかったですね。

これを舞台に求めるのはお角違い感もありますが、アニメゲキドルの面白かったところは舞台では見れませんでした。そもそもアニメ「ゲキドル」の面白いところは、せりあ達ゲキドルが女優として大成していく物語と、竹崎やかおるん等の大人たちの愛憎に塗れた物語、シアトリカルマテリアシステムや人に何かを見せるドール、都市消失などのSF設定が1つのアニメに上手く同居してるところにあると私は思っています。舞台はこの中の女優としての物語のみにスポットライトを当てているので、どうしても物足りなさを感じてしまいます。世界観について描く余裕がないのは分かりますが、そのせいでかおるんが失踪する理由が完全に謎になっていましたし、せりあがトラウマを刺激されるシーンも無かったので全体的にチグハグでパンチ不足だったなという感じです。 

いずみ以外のSMTのメンバーにも役があったことや、アニメではそれこそホラーの様な描かれ方をしていた気味悪さが舞台では全く触れられず、ただの感情を持ったロボットとして出てきたドールのことを考えると、「演劇をするのに相応しいのは不完全な人間か、それとも完全なロボットか」みたいなテーマが見える気もしますが、ここも中途半端に終わってしまった感覚があります。アリスインデッドリースクールでは舞台を上下に分けて同じ演劇を2つの劇団で演じるという演出がされましたが、ここでアリスインの「人間が演じるからこそ生まれる良さや機微」と、SMTの「ロボットが演じるからこそ完全になっている」ことが表現できない限りあの演出に意味を見出せません。2次元系の舞台ってどこもこんなもんなんですかね。

とまぁ不満点を挙げればキリがないですが、まこちんが強火のツンデレだったことは本当に良かったです。まこちん最高!一番好きなまこちんです。