ギャン・バギャム・ソルドン

一打粉砕に怒喝の心力を込め、万物を叩き割る剛剣の刃を生み出さん

こんなに好きにさせたのはせつ菜ちゃんなんだからね! ~虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 3話のインプレッション~

kiui-4.hatenablog.jp

 

さぁ今週もやって参りました、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のTV放送が。秋アニメが面白すぎて、私の生命活動が『アニメを見て、アニメの話をする』に8割を占められており、現実の色んなことがおざなりになっていますが、まぁ偶には良いかな!という事で、今回も例に漏れず感想を綴っていきます。

虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 第3話、1話と2話とは一線を画すレベルで面白かったです。恐らくそう感じたのは、せつ菜周りの話がそもそも面白かった事や、ライブシーンの立ち位置(非現実の映像の中に明確な現実が混じっていた点など)が2話とは大きく違った事がまずあります。これについては後述します。ですがそれ以外にも、メインのキャラクターが揃ってきてアニメとしての全体像が薄ら見えてきたこと、それによってキャラの色んな側面を見れたことも面白さの一端になったと思います。

特にせつ菜に関しては、中川奈々として生徒会の職務を全うする姿や、猫を追いかけ回す可愛い姿、愛さんと璃奈ちゃんに見せた優しく、時に屁理屈も言う姿がありました。かすみんにとっては意地悪生徒会長でしたが、中川奈々/優木せつ菜が『自分が居ない方が同好会は上手くいく』という自己犠牲に近い精神だったこと、スクールアイドルや同好会の話になると不器用な一面が顔を出すこと*1を考えると、彼女の行動にも合点のいく部分がありました。合点のいかない部分も少なからずありましたが、それは優木せつ菜の人間としての不安定さから来ており、同じ不安定な人間として愛おしい部分だなと思いました。優しい面、厳しい面、不安定な面など、沢山の顔を見せてくれるせつ菜は間違いなく『あの世界で生きている』キャラクターだと思いました。

他にも、かすみんと果林さんが邂逅するシーンも良かったです。と言うか昔からそうですが、かすみんが喋れば取り敢えず面白いのが虹ヶ咲のズルいところです。基本的にどんな相手にもグイグイ行くかすみんが『この女はヤバい』と思い、即引き下がって許しを乞うのが最高にかすみんって感じでした。かすみんと果林のやり取りがめちゃくちゃ面白いことは、電撃オンライン分室の4コマ漫画*2を見れば明白なので、アニメでもこの2人の、欲を言えばせつ菜含めた3人の掛け合いが見れたら嬉しいです。

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さて、話を3話の本筋へ戻しましょう。感覚的な話ですが、この3話を私は非常にラブライブっぽい話だなと思いました。大きな理由は多分、せつ菜が自分のワガママな気持ちに、やりたいという想いに素直になったところにあります。2話はかすみんが自分のカワイイを人に押し付けてしまった事を自省する話でした。せつ菜にもかすみんと同じように、自分の大好きを押し付けてしまった事への自責の念があるでしょう。自分の大好きな気持ちを貫くことが、他人の大好きな気持ちを否定する時もあると、今のせつ菜は知っているでしょう。でも、それでも侑と感情をぶつけ合ったあの瞬間だけは、せつ菜の中の色んな感情が置き去りになって、ただ『自分の大好きを貫きたい!』という想いが何よりも優先されました。そこがものすごく良かったし、尊かったし、いまラブライブを見ているなと思った。

せつ菜はこの先、他人の大好きを極力尊重していくだろうし、否定もしないと思います。自分を貫くことと他人の気持ちとの間で、板挟みになる可能性もあるでしょう。それこそ、他人の大好きを尊重し続けていくことの難しさは、虹ヶ咲1stライブのMCで、優木せつ菜役の楠木ともりさんが仰っていた事でもあります。ですが、せつ菜が侑に放った言葉は「どうなっても知りませんよ」という、捉え方によっては無責任な一言でした。この、尊重や押し付け等の小難しい話を一度隅に追いやってしまう一言が、『自分にはもう前を向いて、脇目も振らずに突っ走る事しか出来ませんよ』という諦めに近い宣言のことが、私はどうしようもなく好きだなと思いました。

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「これは始まりの歌です!」の掛け声と共に幕を開けたライブシーンは、1話や2話のそれとは大きく違っていたように思います。映像としては非現実的ではあれど、あの場所で本当にせつ菜のライブがあったことは、愛さんや璃奈ちゃんをはじめとした生徒が集まってくる様子から伺えます。やはり僕にとって、今すぐここで歌い出したくなるようなキャラクターの感情の変化や、劇中でライブが行なわれることは少なからず重要だなと思いました。それはせつ菜が自分の心に素直になった証明でもあるし、一人で突っ走ってしまう自分を良い意味で開き直って、体現しているようにも見えます。そのライブを見て侑と歩夢は「やっぱり凄い」と反応をし、しずく/彼方/エマの3人は「おかえりなさい」と声を掛ける。愛さんと璃奈ちゃんの中には何か別の感情が芽生えていて、そして私がボロボロ泣く。ライブそのものに意味があって、またそのライブを見たキャラの心が私と同じように様々に動く。そこまで含めて、ライブシーンの面白いところだと思うし、これからもそういうアニメーションを私は見ていたいなと思わずには居られませんでした。

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3話は本当に面白かったです。めちゃくちゃ面白かったアサルトリリィ3話に引けを取らないどころか、越すような勢いで。もしかしたら優木せつ菜ちゃんのことめっちゃ好きかもしれん…。まぁ、みんな好きなんですけど。という訳で、見付かる前に…退散しましょう!おおー!(4話の愛さん回で会いましょう)

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*1:スクスタをプレイしてくれ…

*2:http://miyakodokei.blog6.fc2.com/blog-entry-269.html?sp