ギャン・バギャム・ソルドン

一打粉砕に怒喝の心力を込め、万物を叩き割る剛剣の刃を生み出さん

大人になった私たちへ 【魔女見習いを探して 感想】

11月15日、やっと公開を迎えた『魔女見習いを探して』を見てきました。本当に、本当に素晴らしかった。私がおジャ魔女どれみを好きになってから約10年が経ちます。今では細々とファンを続けるに留まっていますが、少なくとも私から見た『魔女見習いを探して』は間違いなくおジャ魔女どれみの映画でした。

音楽はほぼ当時のまま使われており、特にEDの終わらない物語は反則と言いたくなる程にボロボロに泣きました。『どれみのはづきの大げんか』を見てミレが仲直りを決意するシーンや、三年坂などのマニアックな聖地が多く登場したりと、ひたすらファン冥利に尽きるシーンの連続でした。

ですが何よりも、映画の内容が幼少期をおジャ魔女どれみと共にして、大人になった私達に向けてのものだったのが、ここまで私を惹きつけた理由なのだと思います。

 

・大人にしかできないことを

この作品のテーマを端的に表すなら『子供には出来ないけど、大人にはこんな事が出来る』だと思います。おジャ魔女どれみでは、どれみ達が魔法の力に頼らずに様々な事件を解決してきましたが、どうしても魔法に頼らなければならない場面もありました。それが旅、もとい長距離の移動です。あいちゃんを応援しに大阪に行くのも、サイクリングをする小竹達を追いかけるのも、自分の足ではなく魔法の箒に乗ってでした。こればっかりは子供の力ではどうにも出来ません。

一方で『魔女見習いを探して』では、そういう旅や移動を全て自分の力、自分で働いて稼いだお金の力で解決します。ミレがレイカに会う為に突発的に広島に行くのも、白川郷や京都を旅するのも、彼女達の行動力や経済力あってこそです。どれみ達が魔法を使ってでしか出来なかったことが、大人になった私達には出来ます。色んな場所を旅して、人と出会う。これは大人だけが持てる特権です。

劇中では頻繁にお酒を飲むシーンが登場します。居酒屋は勿論、電車での移動中や宿舎でも飲みまくりです。ベロベロに酔っ払ったり、仕事やプライベートの愚痴を聞いてもらうことは人に拠っては無くてはならない時間ですし、何よりも楽しいです。お酒も旅と同様に大人だけが楽しめる特権のように描かれています。

おジャ魔女どれみが『子供の持つ力』を描いているとしたら、魔女見習いを探しては逆に『大人の持つ力』を描いています。私はこの対比構造がとても好きです。子供の頃はもっと自由だった、色んなことが出来た。そう思うことは私にも偶にありますし、恐らく私以外にも多くの人が抱える普遍的な感情だと思います。ですが、大人にならないと出来ないことも沢山ある訳です。『魔女見習いを探して』という作品は、大人にしか味わうことの出来ない喜びをこれでもかと描いた作品だなと思います。そして当たり前ですが、おジャ魔女どれみを作ったスタッフさん達は、20年経っても私達の人生の先輩なのだなと強く感じました。

素晴らしい作品をありがとうございます。2回目も見ようと思います。

無表情の璃奈ちゃんも可愛いんですけどね ~虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 第6話とこれまでのインプレッション~

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虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 第6話を見ました。いやここまでで一番面白かったです。今回はお話も然ることながら、特に演出/絵コンテが光ってました。EDには京極尚彦さんの名前があり、これには納得。見返すと既視感のある構図や演出も随所に見られ、京極絵コンテの手癖が感じられて楽しかったです。

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璃奈ちゃんボードの誕生に纏わる話はやはり良いものでした。Aパートではレッスンを頑張ったり、同好会のみんなと仲良さげに遊ぶ描写が多くありましたが、璃奈ちゃんの表情の固さだけはどうにもなっていないと分かってしまうことに、何とも言えない辛さがありました。恐らく、私が璃奈ちゃんの『変わった』という言葉を信じられない事こそが、今まで璃奈ちゃんが沢山の人々に誤解されて生きてきた事の証明なのでしょう。

璃奈ちゃんボードは、璃奈ちゃんの本当の気持ちを誤解なく伝えるられる道具として登場しました。同好会のみんなとダンボール越しでも本音のやり取りが出来たこと、ダンボールごと抱きしめてくれた愛さんの行動、璃奈ちゃんにとっては救いに他ならなかったと思います。ここは物語的にも示唆に富んでいて非常に面白かったです。

もう一つ良かった点を挙げるなら、『1人のステージをみんなで作る』という6話の構造です。ライバルであり仲間である、という虹ヶ咲のコンセプトを地で行く話だと思いました。舞台袖で璃奈ちゃんに璃奈ちゃんボードを掛けてあげる侑ちゃん、『頑張れ』と想いながら璃奈ちゃんをステージに送り出す同好会のメンバーの姿に涙が止まりませんでした。ライブでは田中ちえ美さんが自己紹介の途中で舞台袖に一度捌けて、璃奈ちゃんボードを装着してくる件がありますが、その一幕に少しだけ『高咲侑』ちゃんの存在を感じるようになりました。構内マッチングフェスティバルでは、ハイタッチで次にライブをするメンバーを送り出したり、ソロのトリを務める大西亜玖璃さんのステージを舞台袖から同好会のみんなで見守る場面もあり、6話のライブを現実で起こった出来事と重ねて見ている節もありました。もっと言えば、同好会のメンバー全員で璃奈ちゃんの家に押し掛ける展開は、2ndライブで田中さんが一足先にホテルに戻ったことを大西さんに心配されて、全員でホテルの部屋まで押し掛けられるエピソードとよく似ており、思いがけないところで重なりが生まれるなと思いました。

こういう、アニメの物語と現実でキャスト達が紡いできた物語を重ねてしまうことは、純粋なアニメ視聴からは程遠いとは思いますが、今の私から虹ヶ咲のキャスト達の歩んできた道を排除することは不可能に近いので、程々にやっていこうという感じです。

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1話~6話を通した話になりますが、まず通し見で受ける印象は『とにかくバラバラ』ということです。同好会が廃部→再び発足の流れに沿ってお話は進んでいますが、同好会メンバー各々の『誰の為に歌うか、何の為に歌うか』という軸がそれぞれ違います。ラブライブ!ではことりちゃんの『私たちはプロのアイドルとしては失格、でもスクールアイドルならやりたいって気持ちでやることができる*1』というセリフに象徴されるように、『自分は何がやりたいのか?』という問いかけが一貫して何度もあり、これがこの作品の、延いてはスクールアイドルの大事なところだと思っていた訳です。

しかし時は令和、ラブライブは虹ヶ咲、スクールアイドルの在り方は多様を極めます。更に言えば、それだけでなく各話ごとのテイストもかなり違った物になっています。実際にそこでライブがあったのかも分からない1話/5話、ジョイポリスでライブをした6話、屋上でライブは行われていたが、映像としてはPVを流していた3話、各話でリアリティラインが全然違っています。ここからは憶測ですが、1話ごとになるべく違う人に絵コンテを切らせて、各話の作風をバラそうとしてる雰囲気さえ感じます。

このバラバラ加減こそが虹ヶ咲という作品の在り方なのだろうと、時期尚早ではありますが一先ずこう思って、この先も見届けて行きたいですね。

 

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*1:意訳

ビールもライブも生の方が良いらしいね -SaintSnow 1st GIG に行ってきた-

2020年11月7, 8日、真駒内セキスイハイムアイスアリーナで行われた『ラブライブ!サンシャイン!! SaintSnow 1st GIG ~Welcome to Dazzling White Town~』に行ってきました。運良く3公演全てに当選し、息つく間もない程の忙しい旅程となりましたが、素晴らしいライブを見ることが出来、尚且つ生ライブの良さを再認識出来たので、本当に行って良かったなと思います。

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どう足掻いても生ライブはやはり楽しいです。勿論、オンラインライブにも良いライブはありますが*1、どちらかと言えばそれはライブというより生放送やライブ円盤の視聴会をしているような感覚に近いです。会場の広さに圧倒され、自分の席を探してアリーナをうろうろ彷徨い、席運の善し悪しに少しだけ一喜一憂し、ライブ後に酒を片手に駅まで歩くまでの一連の行動を纏めて『ライブ』と呼ぶのだなと思います。ラブライブフェスから10ヶ月ぶりのライブでしたが、画面越しに比べると流石に迫力が段違いでした。少し先でダンスする演者の躍動感、時おり直接目に入ってくる照明の眩しさ等は、幾らモニターの解像度を上げても表現し切れないですし、腹まで響く重低音に全身を預けてノることも、家では叶いません。会場は私のいつも居る場所に比べたら非日常的な空間ですし、その空間自体を楽しんでいるという感覚は強くあります。

後は『どこを見てもいい』というのも生、延いては現地の面白さだと思います。演者をまじまじと見るも良し、全体を俯瞰して見るも良し、スポットライトの当たっていない時に演者がどう動いているのかを見るのも良いです。何なら、Dazzling White Town のラスサビ直前でビームサーベルを前方に投げた時、スタッフがそれを受け取って、黒い布でグルグル巻きにして、舞台裏に持っていくところを見るのも楽しいです。オンラインライブでは基本的にライブを作る側が見せたい景色を見せてくれますし、それが無観客だからこそ実現出来る光景の時もありますが、提供された物を見ることと、自分で何を見るかを選んで見ることの間には大きな溝があると思いますし、やはりオンラインライブと生のライブは別物だなと感じました。

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SaintSnowの2人のパフォーマンスは素晴らしいの一言に尽きました。いや上手く言えないんですけど、とにかく凄いんですよ。分かりやすく激しい動きがある中で、それをしながらも終始安定した歌声を響かせる2人の地力の高さが伺えました。Awaken the power や Believe Again はアニメ映像を流した後に披露するなど、アニメの延長線上にある楽曲という一面を押し出した披露の仕方もあれば、また別の公演では単純にセトリの一部として組み込むことで、アニメの文脈の持つ力を敢えて抑えて、純粋に『歌とダンス』で魅せてきた場面もあり、アニメの良さもSaintSnowを演じる2人の凄さも堪能出来る最高の構成でした。

ラブライブ!サンシャイン!!が好きな一人としてもそうですが、何よりステージの上に立つ人間を見ることが好きな一人として、田野アサミさんと佐藤日向さんの2人のステージを観れることは、嬉しい限りだなと本当に思います。片やダンス&ボーカルグループのメインボーカルを務めて、その後20代半ばで声優に挑戦しここまでやってきた33歳、片やつい6年前まではアイドルをしており、今ではブシロードの声優コンテンツに多数出演してる21歳。こんな2人の『今』を見れることは、非常に贅沢だなと思います。芸歴の長さが何かを決める訳ではありませんが、芸能人として人生を切り売りしてきた時間は少なからず今に影響を与えますし、逆にステージの上での振る舞いから過去に通ってきた道の長さや険しさが垣間見える瞬間が、堪らなく好きだなと思います。

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まさかSaintSnowの単独ライブが行われるとは2017年の自分は思ってませんでした。サンシャインの1期はAqoursの物語という性質が強く、SaintSnowは(悪い言い方をするならば)Aqoursの在り方を対比させて描く為の道具だと私は捉えていました。ですが、サンシャイン2期ではμ'sやARISEが世界中にばらまいた羽を受け取った一つのスクールアイドルとしてAqoursと対等に描かれていたように思えます。そして劇場版では、無二の仲間として登場しました。キャラクターとして好きなのは言わずもがなですが、今ではキャストの2人がSaintSnowを演じる事の意味なども含めた、SaintSnow という概念がもう好きです。

ひとまず、1st GIG を無事に終えた自分の身体とライブを作ってくれた沢山のスタッフさん達に感謝を。2020年はライブが開催されるのは当たり前ではないと強く感じる年になりました。フォロワーとも早く現地で再開したいね。それでは、SaintSnowの 2nd ,3rd GIGが開催されることを願いつつ、私はもう眠いので寝ようと思います。すやぴ。

*1:Aqours の LOST WORLD は素晴らしいライブでした

話数単位で選ぶ『おジャ魔女どれみ』の雰囲気を掴みたい人に送るエピソード13選

・初めに

『魔女見習いをさがして』の公開に先立って、GYAO!でナイショを除くおジャ魔女どれみシリーズ全201が無料公開されています。もちろん全話を見て映画を迎えるに越したことはないのですが、正直その時間を取れる人はほぼ居ないのが現状かと思います。そこで、シリーズ全201話から厳選して13話を選び、おジャ魔女どれみシリーズの雰囲気だけでも掴んでもらおうというのがこの記事の目的です。選考には私個人の嗜好が色濃く反映されていること、ファンから見たら『うわっ、安定~!』と思うエピソードばかりの選出にはなってしまいますが、そこはご容赦ください。

おジャ魔女どれみの検索結果 | GYAO!

 

1. おジャ魔女どれみ

・第2話  『私、はづきちゃんになる!』

・第23話『大逆転!?おジャ魔女の試練』

・第49話『パパに会える!夢を乗せた寝台特急

コメント:おジャ魔女カーニバルは良い曲だけど、後期OPのサビの部分でクルールポロンを回す3人のカッコ良さはもっと語られていいと思う。第23話ではあいちゃんのお父さんがボロボロに泣くシーンがあるのだけど、劇中で大の大人が涙を流すのに当時はすごく驚いたし、今でもお気に入りの場面。ちなみに、この話の斧の作画がめちゃくちゃ良くて笑った。

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2. おジャ魔女どれみ#

・第6話  『意地っぱりとデイジーの花ことば』

・第34話『たこ焼きは仲なおりの味』

・第40話『春風家にピアノがやってくる!』

コメント:#第40話はおジャ魔女どれみシリーズを通して見ても屈指のエピソード。本当は映画の後日談なのだけど、映画を見ずとも楽しめる内容になっている。簡単に言うと『ピアノを欲しがる娘の為に、お父さんが頑張ってお金を用意する話』なのだけど、これが本当に良い話なので、13話も見る気が無いよという方はこのエピソードだけでも見てほしい。

 

3. も~っと!おジャ魔女どれみ

・第15話『キレイなお母さんはスキ?キライ?』

・第25話『ひとりぼっちの夏休み』

・第40話『ハナちゃん、イモを掘る!』

コメント:おジャ魔女カーニバルの影に隠れてしまったけど、も~っと! のOPのおジャ魔女でBAN^2 がめちゃくちゃ良い曲なので知られてほしい。実は第15話がとても好き。ちょっとエグい話をコメディタッチで描いてる時のおジャ魔女どれみが一番好きかもしれない。

 

4. おジャ魔女どれみドッカ~ン!

・第13話『むつみの引退宣言!』

・第17話『秘密基地を守れ!』

・第40話『どれみと魔女をやめた魔女』

・第49話『ずっとずっと、フレンズ』

コメント:第40話は細田守さんが演出をしてる有名な回。この回だけ見たことある人も居るハズ。背景美術が特に綺麗であり、おジャ魔女どれみシリーズの中では異色の出来となっているが、どれみが人間として生きていく事を辞める選択をするという話のエグさと、その決断に至るまでの演出の気味の悪さは純粋にアニメとして面白いのでこれまたオススメ。第17話のような少年心をくすぐる話もまた魅力的で好き。

 

番外編.おジャ魔女どれみナ・イ・ショ

・第1話  『波乱のサイクリング -男の子のないしょ』

・第5話  『涙を知る人 -ぽっぷとハナのないしょ』

・第9話  『バッチグー野球部 -魔女たちのないしょ』

・第13話『時をかけるお雛様 -どれみのないしょ』

コメント:GYAO!ではナイショが配信されていませんので、番外編として扱います。dアニメストアではナイショの配信をしているので、登録している方はとりあえずナイショを全話見るのもアリだと思います。エグい話、楽しい話、ちょぴり感動する話、何気ない日常の話、ナイショにはそのどれもが備わっており、13話でおジャ魔女どれみというアニメの色々な側面を味わうことが出来る。私は特に第9話の野球賭博の回が好きです。

おジャ魔女どれみナ・イ・ショ | アニメ動画見放題 | dアニメストア

 

・終わりに

13個のエピソード+α を紹介しました。高々13話なので、おジャ魔女どれみという作品が4年間かけて描いた物語を理解するまでには到りませんが、この作品の雰囲気が伝わったり、ちょっとだけ昔を思い出す足掛かりになればと思います。私もこの記事を書くに当たって、ちょっとだけアニメを見返しましたが、やっぱり今見ても面白い話は面白いです。『魔女見習いをさがして』も おジャ魔女どれみ と同様に面白い作品であればなと思います。

愛さんの目元の可愛さハンパなーい! ~虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 4話のインプレッション~

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今週もやっていきます。今週は土曜の夜に虹ヶ咲で村上さんの声を聞き、日曜の朝にミュークルドリーミーでまた村上さんの声を聞くという、正に『村上奈津実に始まり、村上奈津実に終わる』週でしたね。当ブログは『村上奈津実のなっチャンネル!』を応援しています。

さて、4話の第一印象を端的に言えば、3話とは打って変わって『薄味』でした。相も変わらず(愛さんだけに)同好会のメンバー同士の会話劇、掛け合いは面白く、画面を見ていて楽しい30分でした。一方で話の本筋や演出は『劇的』という言葉からは遠く、エマの何気ない一言で、愛さんの中の何かが変わって、心のモヤモヤが晴れるという日常の一幕と言えるものでした。これは2話の視聴感にだいぶ近いです。

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私は当初、この4話を第一印象のように『愛さんの中のモヤモヤが晴れる話』だと捉えていましたが、視聴を重ねるに連れて『ソロでステージに立つ怖さと向き合い、愛さんのライブを通して、それを払拭する話』だと捉えるようになりました。私としては、こう飲み込む方が釈然とします。ソロでステージに立つことへの葛藤や恐怖は、虹ヶ咲にとって大事な感情の一部であり、また無くてはならない要素だったと思います。

『ソロアイドルは誰にも助けてもらえない』こう彼方ちゃんは劇中で告げますが、恐らくその事実を誰よりも肌で感じているのは虹ヶ咲のキャストの方々でしょう。キャストだけでなく、ファンとしても今までの体験から、彼方ちゃんの言葉の意味を十二分に理解できます。特に、校内マッチングフェスティバルのメイキング映像には、ソロでステージに立つことへのプレッシャーや緊張感が如実に収められており、それを見た私たちは、この言葉の重みを一層確かなものにします。1話の CHASE! とも重なりますが、キャストが今まで現実でしてきた活動や、紡いできた物語が、アニメで描かれる物語と少しだけ重なる瞬間に漠然とした嬉しさを感じました。

4話の終盤では『ステージには1人だけど、ファンが居る』ことや、『愛さんのライブを見て、他のメンバーに火が付く』ことが描かれました。どちらも同様に、現実の虹ヶ咲が紡いできた物語の延長線上にあると考えます。宮下愛役の村上奈津実さんは、『ファンのみんなが居るから、こんなにもステージを楽しめる』と言います。また、メンバーの誰かの頑張りが、他のメンバーの刺激になって切磋琢磨が生まれることは、元より虹ヶ咲の魅力の一つです。特に、ダンス歴の長い久保田さんと、そのダンスに刺激を受けて、沢山を吸収しようとする村上奈津実さんのコンビからは目が離せません。今回の愛さんは刺激を与える側でしたが、このように現実の虹ヶ咲が持つ魅力や構造がアニメでも再び描かれており、そこは4話の好きなポイントだなと思いました。

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実は今までの話は全て前置きで、結局何が言いたかったというと、愛さんのつり目がめちゃくちゃ可愛いということです。えっ、超可愛くないですか?

という訳で、愛さんの目元を眺めながら、5話を待つことにします。

 

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こんなに好きにさせたのはせつ菜ちゃんなんだからね! ~虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 3話のインプレッション~

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さぁ今週もやって参りました、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のTV放送が。秋アニメが面白すぎて、私の生命活動が『アニメを見て、アニメの話をする』に8割を占められており、現実の色んなことがおざなりになっていますが、まぁ偶には良いかな!という事で、今回も例に漏れず感想を綴っていきます。

虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 第3話、1話と2話とは一線を画すレベルで面白かったです。恐らくそう感じたのは、せつ菜周りの話がそもそも面白かった事や、ライブシーンの立ち位置(非現実の映像の中に明確な現実が混じっていた点など)が2話とは大きく違った事がまずあります。これについては後述します。ですがそれ以外にも、メインのキャラクターが揃ってきてアニメとしての全体像が薄ら見えてきたこと、それによってキャラの色んな側面を見れたことも面白さの一端になったと思います。

特にせつ菜に関しては、中川奈々として生徒会の職務を全うする姿や、猫を追いかけ回す可愛い姿、愛さんと璃奈ちゃんに見せた優しく、時に屁理屈も言う姿がありました。かすみんにとっては意地悪生徒会長でしたが、中川奈々/優木せつ菜が『自分が居ない方が同好会は上手くいく』という自己犠牲に近い精神だったこと、スクールアイドルや同好会の話になると不器用な一面が顔を出すこと*1を考えると、彼女の行動にも合点のいく部分がありました。合点のいかない部分も少なからずありましたが、それは優木せつ菜の人間としての不安定さから来ており、同じ不安定な人間として愛おしい部分だなと思いました。優しい面、厳しい面、不安定な面など、沢山の顔を見せてくれるせつ菜は間違いなく『あの世界で生きている』キャラクターだと思いました。

他にも、かすみんと果林さんが邂逅するシーンも良かったです。と言うか昔からそうですが、かすみんが喋れば取り敢えず面白いのが虹ヶ咲のズルいところです。基本的にどんな相手にもグイグイ行くかすみんが『この女はヤバい』と思い、即引き下がって許しを乞うのが最高にかすみんって感じでした。かすみんと果林のやり取りがめちゃくちゃ面白いことは、電撃オンライン分室の4コマ漫画*2を見れば明白なので、アニメでもこの2人の、欲を言えばせつ菜含めた3人の掛け合いが見れたら嬉しいです。

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さて、話を3話の本筋へ戻しましょう。感覚的な話ですが、この3話を私は非常にラブライブっぽい話だなと思いました。大きな理由は多分、せつ菜が自分のワガママな気持ちに、やりたいという想いに素直になったところにあります。2話はかすみんが自分のカワイイを人に押し付けてしまった事を自省する話でした。せつ菜にもかすみんと同じように、自分の大好きを押し付けてしまった事への自責の念があるでしょう。自分の大好きな気持ちを貫くことが、他人の大好きな気持ちを否定する時もあると、今のせつ菜は知っているでしょう。でも、それでも侑と感情をぶつけ合ったあの瞬間だけは、せつ菜の中の色んな感情が置き去りになって、ただ『自分の大好きを貫きたい!』という想いが何よりも優先されました。そこがものすごく良かったし、尊かったし、いまラブライブを見ているなと思った。

せつ菜はこの先、他人の大好きを極力尊重していくだろうし、否定もしないと思います。自分を貫くことと他人の気持ちとの間で、板挟みになる可能性もあるでしょう。それこそ、他人の大好きを尊重し続けていくことの難しさは、虹ヶ咲1stライブのMCで、優木せつ菜役の楠木ともりさんが仰っていた事でもあります。ですが、せつ菜が侑に放った言葉は「どうなっても知りませんよ」という、捉え方によっては無責任な一言でした。この、尊重や押し付け等の小難しい話を一度隅に追いやってしまう一言が、『自分にはもう前を向いて、脇目も振らずに突っ走る事しか出来ませんよ』という諦めに近い宣言のことが、私はどうしようもなく好きだなと思いました。

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「これは始まりの歌です!」の掛け声と共に幕を開けたライブシーンは、1話や2話のそれとは大きく違っていたように思います。映像としては非現実的ではあれど、あの場所で本当にせつ菜のライブがあったことは、愛さんや璃奈ちゃんをはじめとした生徒が集まってくる様子から伺えます。やはり僕にとって、今すぐここで歌い出したくなるようなキャラクターの感情の変化や、劇中でライブが行なわれることは少なからず重要だなと思いました。それはせつ菜が自分の心に素直になった証明でもあるし、一人で突っ走ってしまう自分を良い意味で開き直って、体現しているようにも見えます。そのライブを見て侑と歩夢は「やっぱり凄い」と反応をし、しずく/彼方/エマの3人は「おかえりなさい」と声を掛ける。愛さんと璃奈ちゃんの中には何か別の感情が芽生えていて、そして私がボロボロ泣く。ライブそのものに意味があって、またそのライブを見たキャラの心が私と同じように様々に動く。そこまで含めて、ライブシーンの面白いところだと思うし、これからもそういうアニメーションを私は見ていたいなと思わずには居られませんでした。

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3話は本当に面白かったです。めちゃくちゃ面白かったアサルトリリィ3話に引けを取らないどころか、越すような勢いで。もしかしたら優木せつ菜ちゃんのことめっちゃ好きかもしれん…。まぁ、みんな好きなんですけど。という訳で、見付かる前に…退散しましょう!おおー!(4話の愛さん回で会いましょう)

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*1:スクスタをプレイしてくれ…

*2:http://miyakodokei.blog6.fc2.com/blog-entry-269.html?sp

やっぱOPがあると安心するよね ~虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2話のインプレッション~

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TVアニメ『虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』の第2話を鑑賞しました。とても面白かったです。1話はアニメのシーンと自分の中の虹ヶ咲の思い出と照らし合わせながら見ていた節があり、だからこそ良いと感じた部分が多かったのですが、2話は純粋にアニメとして見ていて楽しかったです。

2話の感想に入る前に、ちょっと1話を振り返りながら、このアニメのリアリティライン*1について話そうと思います。虹ヶ咲のアニメは、特に無印やサンシャインに比べて、リアリティラインが高く設定されているように感じます。先週も書いたように、キャラクターの感情を表現する為のオーバーなリアクションや演出が少ないのは、リアルさを感じる理由の一つですが、理由として最も大きいのは、虹ヶ咲のアニメのライブシーンが、明らかに虚構の映像であると視聴者が分かる部分にあると思います。

過去作を引き合いに出して1話の話をすると、無印とサンシャイン共に1話のライブシーンは制服を身に付けて、歌い出した地点からから地続きの場所で踊ります*2。作曲もしていない、ダンスの練習もしていない3人がこの時点でライブをできる訳無いのですが、そのライブシーンは限りなく本編の映像の延長線上にあります。明らかに非現実的なシーンではあるものの、現実と非現実の間に明確な境界線を引きません。それが、無印とサンシャインのリアリティラインの低さの所以だと考えます。

一方で1話の歩夢のライブでは、花びらが舞うと共に画面は明るくなり、衣装も変わります。花びらが舞うシーンで明確に現実から非現実に移り代わります。非現実的なシーンはあるものの、線引きが明確なので、虹ヶ咲のリアリティラインは過去作と比べて高いところにあると見て取れます。時にリアリティラインが極端に低くなる作品が好きなのは、私が無印とサンシャインのアニメを崇拝/信仰している為ですが、独自の路線を突っ走る虹ヶ咲も、それはそれで悪くないです。

さて、1話の話をし過ぎました。2話の話をしましょう。まずは何はともあれ、OPがめちゃくちゃ良いです…。虹ヶ咲は『ソロ』とよく強調して話されがちですが、私にとって虹ヶ咲は『ソロでありグループでもある』ことが魅力の根幹です*3。各々が1人で走り出し始める時の大きな助走だった『TOKIMEKI Runners』、初めて9人が同じ衣装を纏ってあなたへの感謝を歌った『Love U my friends』。9人がソロで活動しているからこその、ステージ上で9人集まる瞬間の爆発力は何にも代え難く、やはり私にとって9人の曲は無くてはならないものです。今回の『虹色Passions!』も例に漏れず、私の中で、また虹ヶ咲の中でも大切になっていくだろうと思います。

OP映像その物にも見応えがあり、特にサビのダンスは何度も見返しているのですが、OPの中で虹ヶ咲のメンバー同士の繋がりをある程度描いていたのが、かなり好きなポイントです。しずかすは神です。私自身、虹ヶ咲のメンバーの仲の良さを非常に気に入っている為、1話では9人の物憂げな表情が多かったり、話が歩夢と侑の間だけで完結していた事に不安を覚えましたが、その不安は払拭された感覚があります。9人がOPで笑顔で歌っているだけで、私はとても安心した気持ちでこのアニメを見れます。

さてさて、2話の全体的な話をすると、特に映像面で1話よりかなり楽しい30分でした。かすみんに歩夢ちゃんが振り回される事で、歩夢ちゃんが生き生きとして、可愛さが前面に出てきたのが本当に良かったです。1カット内での動きも多く、テンポ感も1話に比べたらだいぶ早くなっていると感じました。特に活動場所を探しに色んな場所を回るシーンでは、ゲートボールをして笑いを誘いつつ、ポンポン場面転換していくのがかなり気持ち良かったです。

つい先程、アニメ虹ヶ咲の持つリアルさについて語ってしまいましたが、2話はフィクション感のある動きや演出が随所で見られました。ベンチで悩んでるかすみの隣に急に侑が現れたり、2m程ありそうな壁を素手で登ったり、ラブライブっぽい演出で言ったら、『ぁ…歩夢だぴょん…』のシーンで急に劇伴が無くなるところ、歩夢が1人で自己紹介の練習をしているシーンで、歩夢が前屈みになるのと同時に果林が画面に映り込むところ等、外連味も感じられとても楽しかったです。今回の絵コンテを切っているのは河原龍太さんで、サンシャイン!!で演出助手をしていた経歴のある方です。そのせいですかね。

本編は凄く良かったのですが、ライブシーンは割と本編から切り離されているような印象を受けました。相変わらずMVのセンスは光ってますが、かすみんが自分の中の可愛いを他人に押し付けてしまった事に気付いたこと、それぞれの1番を叶えられる場所を探していくこと、これらのストーリーと曲の間にもうワンクッション何かがあって欲しいと思ったのは、やはり自分が無印とサンシャインを崇拝しているからですかね。視聴感としては初期のアイカツに近いものを感じます*4。ともあれ、ライブシーン含めて2話全体としてはとても面白かったので、この調子で進んでくれる分にはとても楽しめそうだと思います。

まだまだ語りたいのは山々ですが、今日はこの辺で筆を置こうと思います。9人が笑顔で笑い合える日を楽しみにしつつ、この先も見守って行けたらと思います。ではまた来週。(まぁ書くかは分かりませんが…)

 

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*1:物語がどの程度の現実感/非現実感に基づいて作られているかの尺度

*2:無印では校門で歌い出し、学校前の公道へ。サンシャインでは、教室で歌い出し、中庭へ。

*3:https://kiui-4.hatenablog.jp/entry/2020/09/08/215826

*4:本編は凄く面白いけど、その内容とノルマのライブシーンが切り離されている回が多いので。

ラブライブっぽくないアニメが始まったな ~ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 1話のインプレッション~

クールが移り変わり新しいアニメが大量に始まる時、番組表を見て取り敢えず虹ヶ咲の声優が出てるアニメをチェックするのが世の常だと思います。前期であれば楠木さんが魔王学院の不適合者に、その前であれば前田さんが球詠、村上さんがミュークルドリーミーに、更に遡れば鬼頭さんが虚構推理、指出さんが恋する小惑星に出ていました。このように、虹ヶ咲のキャストがアニメに出演するのは1クールに1〜2人が通常なのですが、こと2020年秋クールに於いてはなんと9人全員がアニメに出演しており、しかもその9人がある一つのアニメで共演してるらしいんです…。えっ、ヤバ…これは奇跡…? そのアニメの名こそが『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』と言われるものであります。

始まりました。いや、始まってしまいました…『虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』のアニメ放映が。ラブライブ!サンシャイン!!の2期が放送された2017年秋から早3年、あの頃程の気負いは無いですが、それでも好きなコンテンツ、声優さんが一堂に会する(同好会だけに)この3ヶ月間は、お祭り騒ぎのような楽しさの裏で確かな緊張が走っています。虹ヶ咲を2年近く追ってきていますが、こんな気持ちは初めてです。面白く、そして楽しいアニメになるよう祈りつつ、感想のような物を書き残していこうと思います。

さて、前置きが長くなってしまいました。何から話しましょう。第一にラブライブを見ている気がしない、というのは強く感じました。絵柄がガラッと(相良ちゃんだけに?)変わっていますが、キービジュアルからも分かることなので、そこは割とすんなり自分の中に入っていきました。それよりも、例えば冒頭でOPが流れないことの方が遥かに驚きでした。無印1話もサンシャイン1話も冒頭1分半ほどでOPが流れます。サンシャインは μ's に憧れた少女達の物語という性質上、話の全体的な構成を無印に寄せており、冒頭でOPが流れるのもその為だと思われます。一方で虹ヶ咲の1話ではOPが流れなかった。CGをサブリメイションさんが作り、ED(と恐らくOP)の作詞を畑亜貴さんが手がけ、音響監督に長崎さんが就いている。ラブライブっぽい要素はそこら中に散らばっているのですが、1話の冒頭でOPが流れない、たったこれだけで、私が『あっ、このアニメは今までのラブライブとはどこか根本的に違うのかもしれない』と思うのには十分でした。

もう一つ上げるなら、作劇にわざとらしさが無い事です。サンシャイン1話では特に顕著でしたが、例えば千歌がルビィの手に触った途端に『ピギャァーーー!!』と叫んだり、スクールアイドルに誘った梨子にごめんなさいと断られた時に千歌が『えぇー!?』と驚いたり、これでもかとオーバーなリアクションを取るのがラブライブの作劇、もとい演出の特徴だと思います。13話の中で9人のキャラクターを立たせ、見せ場を作る手段として無印やサンシャインではよく使われていました。ですが、虹ヶ咲のアニメにはロマンチックな演出こそあれど、キャラクターを立たせる為の誇張された表現は無いように感じました。やっぱり、無印やサンシャインの持つあの独特なテンポや雰囲気は中々出せません。

さてさて、前述の『ラブライブっぽさ』はスーパースターに求めるとして、虹ヶ咲のアニメを見ていきます。今回は歩夢ちゃんの話です。スクスタでは何の紆余曲折もなく同好会に入った歩夢ちゃんの話に肉付けが行われました。初見の時は歩夢ちゃんがスクールアイドルがやりたい!と打ち明けるのシーンが唐突にやってきた印象を受けましたが、見直すと歩夢ちゃんが待ち合わせ場所で欠伸をしていたり、ピンク色の服を見つめていたりと、目立たない所で確かに歩夢ちゃんの気持ちも揺れていたのだなと感じました。そこからシームレスにライブシーンへ。1話の最後はライブで締めるラブライブの作法にこそ則っていますが、壮大な物語の幕開けを予感させるライブであった無印とサンシャインに対して、このライブは歩夢ちゃんの内面を映像で直接描いたPVのような物になっていました。いや、無敵級や未来ハーモニーを見ても感じますが、虹ヶ咲はこの手のPVを作るのがめっちゃ上手いですね…。埋立地に作られた駅や街、巨大な橋などの建造物、人工的に作られた自然と砂浜、お台場という街には計画的に作られたが故の無機質な感じがある気がします。僕は多分この無機質な街と、そこで感情を露わにしながら生活する少女の組み合わせが何となく好きなのだと思います。

ラストシーンの他に1話で特筆すべき点があるとしたら、それはせつ菜の CHASE! でしょう。いや、こんなの見せられたら流石に泣いちゃう…。だって、せつ菜の CHASE! を見て『ヤバい!』となる侑ちゃんの気持ちに身に覚えがあり過ぎるんですよ。今でこそライブでは当たり前になっているラスサビのシャウトですが、CHASE! が初披露された校内マッチングフェスティバルで、せつ菜もとい楠木ともりさんが『ほら輝き出すんだ』を口に出さずに、シャウトを始めた時の衝撃と感動を私は知っています。知っちゃってます。不思議と CHASE! の演出も大袈裟には感じませんでした。少なくとも私がせつ菜のライブを見ている時、楠木さんの歌声を生で感じている時、そこには莫大なエネルギーのやり取りがあるし、心の中には炎が激しく灯っています。シャウトが終わった後の気持ちようさそうな表情も含めて、せつ菜のライブそのまま、そのままでした。因みに、ライブがフェスティバル広場で15時に開演というのは2018年に行われたODAIBA TOKIMEKIステージの名残でしょう。小ネタも沢山ありましたが、それはまたいつか書くとします。

長々と綴ってしまいました…。1話でこういうアニメなんだなと分かったので、2話はサクッと見れそうな気がします。かすみんはスクスタだと良い子ちゃんに描かれがちなので、ゲスな一面をよく見せてくれるアニメの造形はかなり好きです。虹ヶ咲のアニメが面白いものになるよう、またかすみんがしずくの上履きにコッペパンを入れてくれるように祈りながら、この先も見守っていきたいですね。あゆぴょんだぴょん。

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歌い繋いでいくこと 〜エマ・ヴェルデちゃんのキズナエピソードを読んで〜

2ndライブが終わり、スクスタも1周年という訳で、虹ヶ咲のキズナエビソードを読んでいます。その中でも特にエマちゃんのお話に思うところがあったので、簡単に書き残しておきます。

エピソードのあらすじはこうです。『エマちゃんがある写真館の跡取りの女の子に出会う。その女の子はスクールアイドルをしていて、なんとエマちゃんが日本でスクールアイドルを志す切っ掛けになった曲を歌っていた。その子の引退ライブを期に、その切っ掛けの曲をエマちゃんが受け継ぐことになる。』と言うものです。良い話になっているので、細かい話はゲームをプレイしてくれたらと思います。(スクスタは国民の三大義務の一つに数えられているので)

まず、この話を見て私はとても珍しいと思いました。ラブライブの楽曲と言えば、生まれた時から物語と共にあり、その物語を通じてキャラが抱えた感情だったり、その話自身を曲に暗に織り込む事が多い印象があります。しかし、今回の話にはそれが無いように見えます。勿論、エマちゃんが楽曲を受け継ぐという物語も、この曲が好きだというエマちゃんの熱い気持ちもあります。ですが少なくとも、スクスタの世界で『哀温ノ詩』が生まれ落ちた瞬間、そこにエマちゃんの気持ちは恐らく1mmも無かった。詩に歴史あり。誰かの曲が長い時間を経てエマちゃんの曲になっていく。ラブライブの文法を考えると、これは驚くべき事です。

エマちゃんの言葉を借りるなら、この話はとってもエモエモな物に仕上がっています。エピソードではエマちゃんやマイちゃん*1の気持ちにフォーカスが当たり涙を誘ってくるのですが、どちらかと言えば私はアイドルの曲が別の誰かの手に渡り、歌い継がれていく行為そのものに感動を覚えました。

少し話が逸れますが、現実ではこの歌い継いでいくという行いはとても難しい(もはや不可能)と感じています。私自身アイドルの解散ライブに何度か立ち会った経験があります。このライブを最後にアイドルに会えなくなるのも寂しいのですが、それと同等かそれ以上に、そのアイドルの楽曲が誰にも歌われなくなる事の寂しさもあります。誰にも歌われなくなった曲は緩やかに、緩やかに人から忘れられていきます。これは思っている以上に悲しいことです。

ですので、マイちゃんの『哀温ノ詩』をここで終わらせたくないという気持ちにはこれ以上なく共感しましたし、この曲がマイちゃんの手を離れ、エマちゃんの元にやってくることに対して、少しの安堵もありました。想像ですが、あの時マイちゃんの引退ライブを見ていたファンの中にも、私と似たような感情を抱いた人が居たのだろうと思います。

『哀温ノ詩』が世界から忘れ去られること無く、新しい居場所を得られた。これは本当に嬉しいことです。そして、そんな楽曲を受け継いでいくスクールアイドル達の繋がりもまた同様に尊いものだと思わずには居られませんでした。

*1:写真館の跡取りの子。スクールアイドルをしている。

みんな声優に狂ってる、声優に狂ってないのは君だけ

最近の在宅勤務のお供は『村上奈津実のなっチャンネル』です。なっちゃんのビールの飲みっぷり、フリートークずっと聞いてられる、そもそも放送の雰囲気が良いなど魅力は多々ありますが、今回はちょっと別の視点から語っていこうと思います。

なっチャンネルの魅力の一つとして、虹ヶ咲のメンバーがよくゲストに来てくれるというのがあります。いや、この人たち本当に仲良さげに喋るので見ていて非常に楽しいんですよね…。虹ヶ咲のライブや生放送でも彼女たちの仲の良さは伺えますが、虹ヶ咲が関係無い場所でも仲睦まじい様子を見れることは、彼女たちの信頼関係を裏付けいるようで嬉しい気持ちになります。またこれは、グループ単位で声優を追いかける者として単純にオイシイです。百合営業・仲良し営業、万歳!(まぁ不仲営業も好きですけどね)

ここまで話しててちょっと気になったので、虹ヶ咲のメンバーがどれだけ他のメンバーを番組にゲストに出演させているかを調べてみました。下の表に纏めます。(左端の名前の人の番組に、上段の人がゲスト出演していたら○を付けます)

表1. ゲストに呼ぶ&呼ばれるの関係*1*2

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鬼頭さん、楠木さん、指出さんはニコニコにチャンネルを持ってないので誰も呼べてません。(鬼頭さん、楠木さんは個人のラジオ番組を持ってますが、そこへのメンバーのゲスト出演は無さそうですね)大西さん、相良さん、前田さん、田中さんの4人は番組開設が2020年に入ってからであり、放送頻度もそこまで多くない為、1人をゲストに呼ぶに留まっています。ですが、このまま順調に行けば上の4人の行は○で埋まっていく事でしょう。そんな気がします。久保田さんと村上さんは番組の息が長い事もあり、多くの人をゲストとして呼べています。村上さんに至っては、後は鬼頭さんを呼べればコンプリートです…!この2人はお互いの番組にゲストで出てるので、交換留学してると言っても過言ではないですね。

僕が虹ヶ咲を声優の人間性そのものに重点を置いて見ているのもありますが、メンバーが他のメンバーの放送に出てくれるのは、逆に虹ヶ咲の魅力の一つと言ってもいいかなと思います。多くを追うのは大変ですが、代わりに色んな話も聞けるので楽しいですよ。気になる人は下記のリンクからチャンネルページへ。1ヶ月だけチャンネル登録して、アーカイブを隅々まで漁って退会するみたいなムーヴも結構オススメです。みんなチャンネル登録してる、チャンネル登録してないのは君だけ。僕と一緒に狂おうね。

 

 ・あなたにアグリー

 

かおりんがゆく!~王国奮闘日誌~

 

相良茉優の『いけません!茉優お嬢様!』

 

久保田未夢のNice to MEAT you & YOU


村上奈津実のなっチャンネル

 

田中ちえ美の「スナックちえみ倶楽部」

*1:小泉さんを入れるのをすっかり忘れてました。すまん。

*2:声優e-sports部にて前田さんと村上さんの共演を確認